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続・独占欲に捕らわれて
第5章 策士愛に溺れる
「もう大人になったし、紅玲と一緒なら楽しめると思ったの」
「それは嬉しいね。あ、ついたみたいだよ。あの建物だね」
紅玲は屋根がドーム状になっている建物を指さす。
「どんな内容なのかしら?」
「それは入ってからのお楽しみじゃない?」
ふたりは建物の中に入った。受付でチケットを買うと、すぐに館内へ案内された案内された。広々とした館内は客が少なく、席のほとんどが空いている。

「幸い指定席じゃないからね。観やすいところ行こっか」
「プラネタリウムの観やすいところって?」
「後ろ中央の、なおかつ機体から離れた場所らしいよ」
「詳しいのね」
紅玲の博識ぶりに、千聖は感心する。

「プラネタリウムの場所調べるついでに調べただけだよ。えっと……、ここらへんかな?」
紅玲は千聖の手を引いて、後ろから2番目にある中央の席に座った。ふたりの周りに座っている人はおらず、千聖はふたりきりで楽しめると密かに喜んだ。
なんとなく天井を見ると、館内での注意事項が浮かび上がっている。その中にスマホの電源を切るように書いてあったので、千聖はすぐにスマホの電源を切る。紅玲もそれに気づき、電源を切った。

「こうやってスマホ切ってる時間って、落ち着く。何にも縛られずにじっくり集中できる時間って、結構貴重だと思うんだ」
「よく言うわよ。執筆し始めたらスマホが鳴っても気づかないくせに」
ふたりが同棲する少し前、千聖がいくら電話をかけても、紅玲が出ないことがあった。後に執筆に集中しすぎてスマホが鳴っていたことにすら気づいてなかったと聞かされたのだ。
「あの時は……、筆が乗ってたんだよ……」
紅玲がバツが悪そうに言うと、上映まで5分のアナウンスが流れた。

「ほら、あと5分だって。楽しみだね」
紅玲は千聖の手を握り、椅子を倒す。
「ふふっ、えぇ、楽しみね」
彼らしくない子供じみた逃げ方を愛おしく思いながら、千聖も椅子を倒して上映時間を待った。
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