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続・独占欲に捕らわれて
第3章 紅玲の取材旅行
「それはどういう意味かしら?」
紅玲はドライヤーを止める。
「前にも、誰かにやってもらってたの?」
「子供の頃、お母さんにやってもらったわ。あとは……、優奈の家に泊まりに行った時とか、あの子にやってもらったくらいね」
千聖の返答に、紅玲は安堵の笑みを浮かべる。

「よかった、オレ以外の男にはこんなことさせてないみたいで」
「信頼してる人にしか、髪は触らせないもの」
そう言って千聖が前を向くと、紅玲は穏やかな表情を浮かべながら、再びドライヤーにスイッチを入れる。
髪が乾くまで、ふたりは鏡越しに見つめ合いながら他愛のない話をした。

「はい、できたよ」
仕上げに冷風をかけ終えた紅玲は、ドライヤーをしまいながら言う。
「ありがとう、紅玲。いつも助かるわ」
「これくらいするのは当然だよ。さぁ、もう寝ようか」
「えぇ、そうね」
ふたりはベッドに入り、千聖は紅玲の腕の中で目を閉じた。

翌朝6時半、紅玲はひと足早く先に起きて台所に立つ。黙々と朝食と千聖の弁当を作ると、食卓に朝食を並べて寝室に行く。千聖はベッドの上で丸くなって眠っている。
「可愛い寝顔……。起こしたくないけど、仕方ないよね」
紅玲は自分に言い聞かせるように言うと、千聖の肩を揺すった。

「チサちゃん、起きて。朝だよ」
「んんー……もうなの……?」
千聖は目を擦りながら、不機嫌そうな声を出す。
「もう少しで7時になるよ」
「うぅ、今起きるわ……」
千聖は躯を起こすと、大きく伸びをする。

「台所で待ってるよ」
「えぇ……」
まだ眠そうな千聖の返事を聞くと、紅玲は台所に戻った。
「さてと、お寝坊さんのためにも、濃いめに淹れようか」
紅玲は珈琲フィルターなど必要なものを出すと、電気ケトルでお湯を沸かす。

あとはお湯を注ぐだけの状態にすると、スーツに着替えた千聖が台所に来た。
「おはよう、チサちゃん」
「おはよう、紅玲。今日も美味しそうな朝食ね」
千聖は指定席に座りながら言う。
食卓の上には、鮭の塩焼きに味噌汁、卵焼きに白米と和風の朝食が並んでいる。
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