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続・独占欲に捕らわれて
第3章 紅玲の取材旅行

「実は彼、シナリオライターをしているの。それで次に書く作品の取材旅行に今日から行ってるんだけど、取材旅行に行くことを伝えられたのって昨日の夜なのよ……」
「えぇっ!?」
3人は綺麗に声を揃える。
「いくらなんでも前日なんて酷くないですか!?」
「いやいや、アウトですよ」
「シナリオライターだったんですね、彼氏さん……。バンドマンかと思ってました」
3人は口々に思ったことを言う。
「あぁ、美幸は見たことあるんだっけ……。私も見たい」
「ねー先輩、この際だから写真見せてくださいよ」
紅玲の容姿を知らないふたりは、千聖に詰め寄る。
「……分かったわよ。そのかわり、あんまり人に広めないでよね」
千聖は渋々スマホを操作して、壁紙にしている紅玲の写真を見せた。それは紅玲が珈琲を注いでいる時の写真で、絵になると思ってこっそり撮ったものだ。
「わぁ、イケメン!」
「確かにバンドマンっぽいかも。綾瀬先輩がこういう人と付き合ってるって、意外ですね」
ふたりはまじまじと写真を見ながら、それぞれ感想を言う。
「楽器にはまったく興味はないそうよ。彼、県外から出たのって1度だけだから、不安なのよね……。親友が一緒らしいんだけど……」
「その1度きりって、どこに行ったんですか?」
(さすがに私の兄の借金返済でなんて、言えないわよね……)
千春の質問に、千聖は言葉を詰まらせる。
「さぁ? 本人からはそれしか聞いてないから……。日帰りだったって言ってたから、そう遠いところじゃないんじゃない? 今回は京都と奈良に行くんですって」
「わぁ、遠い……。確かに心配になりますね」
美幸は大きく頷きながら同意する。
「でも、心配してばっかじゃ綾瀬先輩が損ですよ。せっかくだから、楽しんでみたらどうですか?」
瑞希はイタズラっぽく笑いながら言う。
「楽しむって?」
「そのままですよ。同棲してるんですよね? それなら普段はじっくり見られないであろう彼氏さんの部屋を見てみるとか、私達と呑みに行くとか」
「それ瑞希が綾瀬先輩と呑みたいだけでしょ?」
瑞希の言葉に、千春は苦笑する。
「えぇっ!?」
3人は綺麗に声を揃える。
「いくらなんでも前日なんて酷くないですか!?」
「いやいや、アウトですよ」
「シナリオライターだったんですね、彼氏さん……。バンドマンかと思ってました」
3人は口々に思ったことを言う。
「あぁ、美幸は見たことあるんだっけ……。私も見たい」
「ねー先輩、この際だから写真見せてくださいよ」
紅玲の容姿を知らないふたりは、千聖に詰め寄る。
「……分かったわよ。そのかわり、あんまり人に広めないでよね」
千聖は渋々スマホを操作して、壁紙にしている紅玲の写真を見せた。それは紅玲が珈琲を注いでいる時の写真で、絵になると思ってこっそり撮ったものだ。
「わぁ、イケメン!」
「確かにバンドマンっぽいかも。綾瀬先輩がこういう人と付き合ってるって、意外ですね」
ふたりはまじまじと写真を見ながら、それぞれ感想を言う。
「楽器にはまったく興味はないそうよ。彼、県外から出たのって1度だけだから、不安なのよね……。親友が一緒らしいんだけど……」
「その1度きりって、どこに行ったんですか?」
(さすがに私の兄の借金返済でなんて、言えないわよね……)
千春の質問に、千聖は言葉を詰まらせる。
「さぁ? 本人からはそれしか聞いてないから……。日帰りだったって言ってたから、そう遠いところじゃないんじゃない? 今回は京都と奈良に行くんですって」
「わぁ、遠い……。確かに心配になりますね」
美幸は大きく頷きながら同意する。
「でも、心配してばっかじゃ綾瀬先輩が損ですよ。せっかくだから、楽しんでみたらどうですか?」
瑞希はイタズラっぽく笑いながら言う。
「楽しむって?」
「そのままですよ。同棲してるんですよね? それなら普段はじっくり見られないであろう彼氏さんの部屋を見てみるとか、私達と呑みに行くとか」
「それ瑞希が綾瀬先輩と呑みたいだけでしょ?」
瑞希の言葉に、千春は苦笑する。

