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続・独占欲に捕らわれて
第3章 紅玲の取材旅行
「すごい気遣い……。今までこれが、当たり前になってたのよね……」
紅玲に改めて感謝をしながら冷凍庫を閉めると、千聖のスマホに着信が入った。ディスプレイを見ると、紅玲の名前が表示されている。千聖は頬を緩ませながら、電話に出た。
「もしもし、紅玲。さっき冷凍庫見たんだけど、すごい量ね。お弁当によさそうなのがたくさんあって助かるわ、ありがとう」
『どういたしまして。夕飯用は結構下に置いちゃったんだけど、分かった?』
「夕飯用? 上のほうしか見てなかったわ。今見てみるわね」

千聖は再び冷凍庫を開けて、ジップロックをいくつかどかす。すると、耐熱容器がいくつも出てきた。
「この耐熱容器に入ってるものが、夕飯用かしら?」
『そうだよ。鶏のさっぱり煮とか、肉じゃがとか。レンチンするだけで食べられるから、夕飯はそれ食べて』
至れり尽くせりな作り置きに、紅玲の愛を感じる。

「本当にありがとう、紅玲。すごく嬉しいわ」
『仕事で疲れて帰ってくるんだから、夕飯くらいは楽して欲しいからね』
「すごく助かる……。ねぇ、そっちの仕事はどう?」
紅玲の仕事がはやく終わるのを祈りながら、仕事の状況を聞き出す。

『それなりかな。もしかしてチサちゃん、オレに会いたくなっちゃった?』
「えぇ、はやく会いたいわ……。あなたがいない家は、とっても広いのよ」
『そんなに寂しがってくれるのは嬉しいなぁ。できるだけはやく帰れるようにはするけど、まだ何日かかかりそうだからねぇ。家に人を呼んでも構わないよ? そうすれば、少しは紛れると思うし』
紅玲の気遣いは嬉しいが、千聖は首を縦に振ろうとは思わない。

「気持ちは嬉しいけど、この家に誰かを呼ぼうだなんて思わないわ」
『へぇ、それはどうして?』
「だって、私とあなたの家ですもの」
千聖がハッキリ言うと、電話口の向こうから笑い声が聞こえた。

『あっはは、そうやって特別だって思ってもらえるのって、こんなに嬉しいものなんだねぇ。ますます仕事頑張らなきゃ。というわけで、そろそろ切るよ。愛してるよ、チサちゃん』
「私も愛してるわ」
千聖は素直に愛の言葉を返すと、電話を切った。
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