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続・独占欲に捕らわれて
第5章 策士愛に溺れる
「え? なに?」
「優奈、世の中言わなくていいことがたくさんあるのよ。というか、さらっと失礼なこと言ったわね」
紅玲は身を乗り出し、千聖は優奈を制止する。
「えぇ、いいじゃん。あれは伝説だったもん。きっと今も語り継がれてるよ」
「そこまで聞くと、僕も気になるな」
斗真は頬杖をついて優奈に目をやる。
「千聖が生徒会長になってはじめて全校集会で壇上に立った時にね、男子が“会長、俺と付き合ってくれー!”って叫んだの。そしたら千聖ったら、顔色変えずに“あなた達のようなおこちゃまと付き合うつもりはこれっぽっちもありません”って」
楽しそうに話す優奈に千聖は頭を抱え、紅玲と斗真は笑った。
「なんというか、すごいな……」
「チサちゃんってば、そんな面白エピソードどうして隠してたの?」
「話すわけないでしょ、こんな黒歴史……」
千聖はシャンパンを一気に飲み干した。
にぎやかな食事が終わると、4人はたくさん写真を撮った。特に優奈は、千聖と2ショットの写真を何枚も撮っていた。
「もう夕方だし、そろそろお開きにしよっか。ドレスとか返しに行かないといけないし」
ある程度落ち着いてくると、紅玲が切り出した。
「そういうことなら長居するわけにはいかないな……」
「名残惜しいけど、またね」
斗真と優奈は少し寂しそうに、別れの言葉を言う。
「えぇ、またね。今日は来てくれてありがとう」
「おかげで楽しい時間を過ごせたよ」
「帰る前に、着替えさせてもらおう。服は洗ってから返す」
斗真は服をつまみながら言う。
「こっちで洗うから大丈夫。オレとチサちゃんは、明後日から新婚旅行でいないし、明日は仕事でしょ?」
「……では、お言葉に甘えさせてもらうとしよう」
斗真は少し考えてからそう言うと、浴室へ行く。
「私は先に帰るね」
「気をつけてね」
「うん、ありがとう。じゃあね」
優奈はスイートルームから退室した。
「チサちゃん、疲れてない? 休んでてもいいよ」
紅玲は労わるように千聖の髪を撫でる。
「大丈夫よ。ちゃんと見送りさせて」
千聖は微笑みながら紅玲を見上げる。
「優奈、世の中言わなくていいことがたくさんあるのよ。というか、さらっと失礼なこと言ったわね」
紅玲は身を乗り出し、千聖は優奈を制止する。
「えぇ、いいじゃん。あれは伝説だったもん。きっと今も語り継がれてるよ」
「そこまで聞くと、僕も気になるな」
斗真は頬杖をついて優奈に目をやる。
「千聖が生徒会長になってはじめて全校集会で壇上に立った時にね、男子が“会長、俺と付き合ってくれー!”って叫んだの。そしたら千聖ったら、顔色変えずに“あなた達のようなおこちゃまと付き合うつもりはこれっぽっちもありません”って」
楽しそうに話す優奈に千聖は頭を抱え、紅玲と斗真は笑った。
「なんというか、すごいな……」
「チサちゃんってば、そんな面白エピソードどうして隠してたの?」
「話すわけないでしょ、こんな黒歴史……」
千聖はシャンパンを一気に飲み干した。
にぎやかな食事が終わると、4人はたくさん写真を撮った。特に優奈は、千聖と2ショットの写真を何枚も撮っていた。
「もう夕方だし、そろそろお開きにしよっか。ドレスとか返しに行かないといけないし」
ある程度落ち着いてくると、紅玲が切り出した。
「そういうことなら長居するわけにはいかないな……」
「名残惜しいけど、またね」
斗真と優奈は少し寂しそうに、別れの言葉を言う。
「えぇ、またね。今日は来てくれてありがとう」
「おかげで楽しい時間を過ごせたよ」
「帰る前に、着替えさせてもらおう。服は洗ってから返す」
斗真は服をつまみながら言う。
「こっちで洗うから大丈夫。オレとチサちゃんは、明後日から新婚旅行でいないし、明日は仕事でしょ?」
「……では、お言葉に甘えさせてもらうとしよう」
斗真は少し考えてからそう言うと、浴室へ行く。
「私は先に帰るね」
「気をつけてね」
「うん、ありがとう。じゃあね」
優奈はスイートルームから退室した。
「チサちゃん、疲れてない? 休んでてもいいよ」
紅玲は労わるように千聖の髪を撫でる。
「大丈夫よ。ちゃんと見送りさせて」
千聖は微笑みながら紅玲を見上げる。