この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜明けまでのセレナーデ
第2章 礼拝堂の夜想曲
…すべての寄宿舎の生徒の紹介が終わり、学院の本館に戻るかと思われた紳一郎の足が不意に止まった。
「…あの…?」
不思議そうに見上げる薫の腕を紳一郎が掴んだ。
ひんやりと冷たい手…。
そのまま引き寄せられ、耳元で囁かれる。
「…秘密を守れるか?薫」
「…秘密?」
紳一郎の切れ長な瞳が真っ直ぐに薫を射抜く。
「…これから見るものは、僕とお前だけの秘密だ。
他言しないと誓ってくれ」
訳が分からないが薫は素早く頷いた。
紳一郎の眼差しから、尋常ではない非常に重要な色を感じ取れたからだ。
「…ついておいで。こちらだ」
紳一郎が寄宿舎の奥…礼拝堂の方向へと真っ直ぐに歩き始めた。
薫は慌ててそのあとを追った。
「…あの…?」
不思議そうに見上げる薫の腕を紳一郎が掴んだ。
ひんやりと冷たい手…。
そのまま引き寄せられ、耳元で囁かれる。
「…秘密を守れるか?薫」
「…秘密?」
紳一郎の切れ長な瞳が真っ直ぐに薫を射抜く。
「…これから見るものは、僕とお前だけの秘密だ。
他言しないと誓ってくれ」
訳が分からないが薫は素早く頷いた。
紳一郎の眼差しから、尋常ではない非常に重要な色を感じ取れたからだ。
「…ついておいで。こちらだ」
紳一郎が寄宿舎の奥…礼拝堂の方向へと真っ直ぐに歩き始めた。
薫は慌ててそのあとを追った。