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夜明けまでのセレナーデ
第2章 礼拝堂の夜想曲
紳一郎はにやりと笑った。
「何を驚いてるんだ。
彼らは恋人同士だよ。
当たり前じゃないか」
「…そ、そ、そうですね…たしかに…」
薫は動揺のあまりグラスのワインをがぶ飲みした。
…あんなキスをしているんだ。
セックス…してるに決まっているよな…。
セックス…セックス…か…。
「あの執事が訪れた夜は…まあ、夜しか来ないんだけど、彼らは必ず愛し合っている。
邪魔しないように気をつけろよ」
「…へ、へえ…」
紳一郎が薫の貌を覗き込んだ。
「貌が赤いな」
涼やかな瞳が可笑しそうに笑っている。
「ワ、ワインを飲んだからです…」
そっぽを向いて、残りのワインを飲み干す。
…貌の赤さはワインのせいにしなくては…。
「ねえ、薫。
暁人のセックスってどうだった?」
「へ⁈」
驚きのあまりグラスを倒す。
テーブルにできた赤いワインの水溜りを慌てて近くにあった手巾で拭く。
その手に紳一郎の白い手が重なる。
ひんやりと冷たい手の感触にぞくりと背筋が震える。
「…気持ちよかった?」
「なっ…⁈」
「暁人とのセックスは気持ちよかった?」
「…!」
それとも…と、手をじわりと握りしめられる。
「セックス…してないの?まだ」
はっと見上げると、揶揄うような紳一郎笑みが待ち受けていた。
「そ、そんなの!貴方に言う必要ありますか⁈」
腹立たしくて叫ぶ。
紳一郎のひとを食ったような揶揄いや挑発は昔からだ。
乗ってはいけないと分かっているのについムキになってしまう。
「図星か…。
可愛いな、薫は…相変わらず…」
くすくす笑いながら、手を引き寄せられる。
そのまま隣の寝台に引き摺り込まれ、あっという間に薫は紳一郎に押し倒されていた。
「何を驚いてるんだ。
彼らは恋人同士だよ。
当たり前じゃないか」
「…そ、そ、そうですね…たしかに…」
薫は動揺のあまりグラスのワインをがぶ飲みした。
…あんなキスをしているんだ。
セックス…してるに決まっているよな…。
セックス…セックス…か…。
「あの執事が訪れた夜は…まあ、夜しか来ないんだけど、彼らは必ず愛し合っている。
邪魔しないように気をつけろよ」
「…へ、へえ…」
紳一郎が薫の貌を覗き込んだ。
「貌が赤いな」
涼やかな瞳が可笑しそうに笑っている。
「ワ、ワインを飲んだからです…」
そっぽを向いて、残りのワインを飲み干す。
…貌の赤さはワインのせいにしなくては…。
「ねえ、薫。
暁人のセックスってどうだった?」
「へ⁈」
驚きのあまりグラスを倒す。
テーブルにできた赤いワインの水溜りを慌てて近くにあった手巾で拭く。
その手に紳一郎の白い手が重なる。
ひんやりと冷たい手の感触にぞくりと背筋が震える。
「…気持ちよかった?」
「なっ…⁈」
「暁人とのセックスは気持ちよかった?」
「…!」
それとも…と、手をじわりと握りしめられる。
「セックス…してないの?まだ」
はっと見上げると、揶揄うような紳一郎笑みが待ち受けていた。
「そ、そんなの!貴方に言う必要ありますか⁈」
腹立たしくて叫ぶ。
紳一郎のひとを食ったような揶揄いや挑発は昔からだ。
乗ってはいけないと分かっているのについムキになってしまう。
「図星か…。
可愛いな、薫は…相変わらず…」
くすくす笑いながら、手を引き寄せられる。
そのまま隣の寝台に引き摺り込まれ、あっという間に薫は紳一郎に押し倒されていた。