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夜明けまでのセレナーデ
第2章 礼拝堂の夜想曲
「…んっ…んん…」
じわりと深く唇を吸われ、薫は苦しさのあまり思わず唇を開いた。
「…薫…かわいいな…君は…いい子だ…」
まるで兄が弟を褒めるような甘やかした口調…。
ワインの芳醇な香りに満ちた舌が、薫の口内を淫らに弄る。
甘く優しく…薫のまだ未成熟な官能を、しなやかに引き出す。
「…あ…っ…だめ…」
「…十市の…はね…凄く硬くて…大きくて…最初に結ばれた時は、あまりに痛くて苦しくて、気を失ったよ…」
…いやらしい淫語が鼓膜に囁かれる。
「…ああ…ん…」
柔らかな口づけを続けながら、紳一郎の下肢が薫のそれに押し付けられた。
…スラックス越しに伝わる紳一郎の熱い昂り…。
押し付けられて初めて、薫の性器も硬く兆していることに気づく。

「…意識を取り戻して…また犯された…。
十市は、セックスの最中は野獣に豹変するんだ…。
大きくて硬くて…まるで熱い楔みたいな…を奥まで突き挿れられて…揺さぶられて…掻き回されて…征服された…。
…いや、女に…された…。
…それは僕に驚きと屈辱と…ありえないほどの快楽を齎した…。
野蛮に扱われ…女にされたというのに、僕は天国のような甘美な快楽を感じたんだ…。
…あの男に…すっかり身も心も変えられてしまった…」
苦しげに、哀しげに…何よりも愛おしげに感情を吐露しながら、合わせた下腹部をゆっくりと動かした。

「…あ、あ…ああ…んっ…」
初めて知る快楽の小舟に薫はゆるりと揺られる。
…もどかしくも…あまりにも甘美な…微かな背徳の蜜の味だ。
「…十市…十市…」
快楽に沈み込む瀬戸際に、紳一郎の掠れた声が響いた。
…それは、悲痛な…そして切ない恋の叫びであった。

「…紳一郎さん…」

薫は紳一郎の背に腕を回し、彼の十市への想いごと抱きしめた。
紳一郎の冴え冴えとした瞳が、甘く潤む。
優しいキスとともに囁かれる。
「…一緒に…気持ちよくなろう…薫…」

…今夜だけだ…
二人だけの、秘密だ…。

囁きはやがて再び甘いキスへと変幻し、薫を痺れるような官能の波紋の中へと引き摺り込んだ。

そうして、温められた蜜のような快美感に全身がとろりと包まれ…やがてその悦楽の沼深く、意識ごと沈められていったのだった。




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