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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第1章 成り行きのままに
綾香の家を基準に右側へ歩いて30分でもうすぐ卒業する中学があり、
同じく彼女の家から歩いて左側30分の距離に受験した清陵高校がある。

今綾香が歩いているのは清陵高校へ向かう方角だったが、清陵さえも通りすぎようとしていた。

前を歩いているのは清陵の制服を着たひと組のカップルが恋人繋ぎをし楽しげに話をしている。

綾香はそんな2人を見てはまた涙が滲んでハンカチでそっと拭う。

つき合うってそんな感じよね?
指を絡ませ繋いだ手のぬくもりの温かさが伝わってくるような…羨ましいと…

慎吾ちゃんは小さな頃から知っていて悪い男の子じゃない。

つき合う事を唯に言ったら「中山でいいの?綾香がそれでいいなら何も言わないわ」って言ってた。

慎吾ちゃんはいい人…
いい人って?

人としていい人?
彼として良い人?
確かに慎吾ちゃんとは言いたい事も遠慮なく言えるのは幼なじみだから。

悪口を言わないスポーツが好きなだけの善良な男子、そしてあの時かばってくれたからあたしは慎吾ちゃんがいいと思って?


そんな事に考えを巡らせていると見知らぬ場所に来ていた事に気がついたのは、信号待ちをしている時に見たTSUTAの店名からだった。

ここは何処?

寒さからくしゃみをし向こうに見える建物に入るが、そこは夕方特有の混みあうゲーセンだったが小銭は少ししかなく遊ぶ気分にもならないのであてもなく歩きだす。

前方に見えた外灯の側は公園らしく彼女はホッと安堵し濡れたベンチにハンカチを敷いて座った。

お母さんに電話しなきゃ…でもここは何処?


『ばか野郎っ!!』


そんな声が近くで聞こえ綾香は立ち上がる。
『ひゃっっ』
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