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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第8章 新たなる人物…
『何かあってからじゃ遅いだろ、いつも俺が側にいるわけじゃないんだからさ』

『何かあってからじゃ?』

『そっ、あの夏樹の弟だから』

『…茶髪くんは宮川くんに会った事はないから、余計に注意しないとだめっていう?』

『パンを3組の奴に渡してるだけだからさ、夏樹とそっくりって綾香がそう言うならすぐわかるだろ…たぶん』

サラサラ黒髪ショートヘアにメガネという風貌は同じだが春樹の方が5センチ背が低い。
真新しい大きめの制服で新入生とわかるので夏樹似だと思われる容姿なら中川にもわかるだろう。

『何かあったらすぐに言えよ』

『うん、了解ね』

中川は彼女を呼びすてにしたり、〜しろよ等と今みたいにひとつ年上という概念でものを言わない事が多くなってきた、
それは守るべき対象が綾香だからなのだろう。
綾香は中川が彼女を呼ぶ様が段々と変わる度に驚くが綾香先輩・綾香さんと呼ぶあたりから慣れてきて、綾香ちゃんだと照れと恥ずかしささえあるが茶髪くんなら喜んでいるくらいだ。

『…明日もミニテストありそうだから今教えたとこ家に帰ってもう一度復習しておくと大丈夫だと思うわ』
教科書とノートをトートバッグに収める。

先ほどの春樹への注意を受けた後にいつもどうり勉強していたのだ。

『…北中やここに入った頃から思うと突然やるミニテストにもビビらなくなったのは綾香や森部家のおかげだと思う…ありがとう』

『うちの先生達ミニテスト好きだから、だから清陵なんだと思うの…だけど、今更なんだけど何で茶髪くん清陵に?』

『突然だな…、んと、初めてあんたと出逢ったから…あの時丸めた答案みて答え教えてくれただろ…』

『!?………それが名門清陵へ?あたし?』
綾香は目を丸くし中川を見つめる。

『北中で落ちこぼれの俺になんでかあんたに救われたっていうかさ…成さんしか気にかけてくれる人っていないから多分嬉しかったような…成さんも清陵に行けって言うし』

『…あの時あたしも慎吾ちゃんの事で家を飛び出して…出逢いが茶髪くんの進路を変えちゃうなんて…』
彼女はフフと笑みを浮かべ彼を改めて観たのは、あの出逢いさえなければ綾香は慎吾への失恋を引きずる・あるいはもう恋をしないと諦めていただろう。
中川といると楽しく春樹の事で注意等を受けると守られていると思え楽しい学校生活なのだと。

ありがとう、清陵にきてくれて…
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