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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第2章 距離感
中学の時から慎吾は綾香に辞書を借りに来るのは変わってなく清陵に入学して何回か辞書を借りに来ていた。

『また?慎吾ちゃんは使い方が雑なんだから』

『つば付けてめくっても変わりゃしねーよ』

『つば……………』

やだやだやだ、もう貸さないっ!

慎吾が去り綾香は憤慨し机に戻ろうとした時、周りからクスクス笑う声が聞こえた。

『あの坊主頭の男子が綾香って呼ぶから森部さんの名前をすぐに覚えちゃったけど2人つき合ってんの?』
『つばだって…』

『つばって唾液でしょ…森部さんってよく唾液のついた指でページをめくる人に辞書を貸すよね』
『それだけ気を許せてるっていう?』
『じゃあ、キス済み』
『つき合ってるならそうじゃない?』

ヒソヒソと話しているがだんだんヒートアップしているせいかうるさい程だ。

『授業始まるよ』
黙ったら?という暗黙のメッセージのように向こうから唯が噂話の連中をたしなめると、彼ら彼女らは教科書やノートを出し始め静かになる。

唯ありがとう…
行動力があって唯みたいになりたいと羨ましくなる…

つばだキスだという話題は格好の話のネタになり綾香は教室にいたくなくお弁当を食べた後廊下に飛び出した。

すれ違いにバレーボールを脇に抱えた髪の長い女子生徒が綾香をじろじろと視ていた。

『ねぇ、森部綾香ってあんた?』

『…何でしょうか?』

『まあ今時キスなんてつき合って何日目かに経験するけど大人しそうな顔してヤル事はこなしてんだ?』

『…言ってる意味がわかりません』

生徒はみんな苗字の名札をつけており名前を訪ねるより先に苗字は把握出来るはずだ。
だからこそ綾香は警戒し同級生ながら敬語を使う。

男女間のつき合いのABC等はキスくらいは少女漫画やドラマで知っているくらいの森部綾香は純粋でウブなので反論にはタジタジである。

睨みを効かせた女子は面白くないとばかりに舌打ちをし去っていった。

名前は佐伯、綾香とは頭1つぶん背が高く体格も良く肩幅もあるが胸もありお尻も出ているが、
綾香自身体格を気にしているが佐伯の胸やお尻を見ても羨ましさは感じなかった。

何故か佐伯からの憎しみのせいで佐伯のオーラからは可愛さらしさが伝わってこないせいだろう。

綾香は穏やかな性格なので唯みたいな優しさと明るさが感じられる物腰のある可愛さからくる身体つきが憧れでもあるのだ。
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