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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第2章 距離感
『中山、入学早々もう彼女?』
まわりにいた先輩部員がニヤニヤしている。

『先輩友達以上彼女未満っていうかよくわからないとこでしょうか』
彼女だ彼女だと騒がれてもいっこうに動じないっていうヘラヘラ笑って慎吾が言う。

その友達以上彼女未満っていう発言は体育会系のノリと部活が終わった解放感の周りが騒がしい為に綾香には聞きとれなかった。

【慎吾ちゃん帰ろう】っていうセリフははやしたてられている状況下でなければ綾香は普通に言えたであろう。

だがやはり見ず知らずの男子達や先輩らが綾香に注目していては何も言えない。

部活を待っていたというシチュエーションなので綾香が言わずとも慎吾は綾香と帰りはじめた。


『慎吾ちゃん一緒に帰ろう』

『おう』

友達以上彼女未満っていうだけあって、または幼馴染みだけあってか短い会話だけで場が和らぎ家にいる時のように気持ちがリラックスする。

待ってくれていたという綾香に対し優しい気持ちになったのか歩いてくれている慎吾の後ろ姿を見て綾香は唯に感謝した。

学校指定の白いスポーツバッグを肩に乗せるかのように持つ慎吾を少しだけかっこいいと思う綾香だった。

『慎吾ちゃん明日も明後日も待っていていい?』

『帰って勉強じゃねぇの?』

『心配しなくても慎吾ちゃんを待って家に帰ってから勉強するよ』

『綾香がそれでいいなら、ただいつものように走って帰りたいのは我慢すっか』
慎吾ちゃん…
少しだけ嬉しい…

『でも家が隣同士で今さら一緒に帰んなくてもさ家に居るけど綾香変な奴』

慎吾ちゃん…
もうっっ…
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