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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第2章 距離感
校門と歩道・2車線の国道は隣接しており夕方の行き交う車・バス、自転車や歩行者からは柵に苦戦する綾香は見えているのであるが、わざわざ車やバイクを停めてまで気にかける人はいない。

自転車や歩行者等やはり今の時期声をかける人はいない。

社会人は忙しそうに、10〜20代の生徒達はチラチラ見てクスクスと笑い通りすぎて行く。

『誰か助けてください』
綾香は情けなくて涙声になる。

何度行き交う人々に期待し失望しただろうか。

自転車の2人が通りすぎる瞬間チラリとこちらを向いてくれた気がしたのは気のせいだったかもしれない。
着信がなり柵から手を離し電話に出る。

お母さん迎えに来て…

『綾香、電話に気がつかなくてごめんね。
パートの時間長引いちゃって家に帰らずに今からスーパーに行く途中なの、何か欲しい物がある?』

『――!、ううん、単3電池何処にあるかなって、大丈夫見つかった』

言えない…
忙しいお母さんに迎えに来て――なんて頼めない…
柵さえ飛び越えれば帰れるもの…

綾香は携帯をカバンにいれ本格的に柵を飛び越えようと両手で鉄の棒を握る。

『んっ、くぅ、力が…』
顔が赤くなるのは力を入れ変な体勢で上によじ登ろうとするからだ。

『―――そんな体勢じゃ無理だよ』
自転車から降りて綾香を見る男子は見るというより観るという漢字が当てはまりそうに観察していた。

『―――?―――!誰…』綾香は柵から視線を声のする方にやり初対面ではないと感じた。

その男子は学ランにカッターシャツ・ズボンという学校帰りらしかった。

カッターシャツからチラチラみえるのは金色のネックレスだろうか。

髪は茶髪。

『あの時の…』

あたしを見て見ぬふりをして笑ってく人達ばかりで失望していたのに…
あなたはさっき通りすぎたのよね?
もしかして戻ってきてくれたの?

『カバンをこっちに投げたらあんたを助けてやる』
早く投げなよ、と言わんばかりに手をクイクイと合図する男子。

綾香はカバンをえいっと放ると猫のキーホルダーがリリンと鳴る。

『クスッ、素直…』
男子が苦笑する。

綾香は違う意味で顔を赤くする。
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