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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第3章 思いやりは…
綾香らが職員室から出た時には茶髪くんこと中川は1年の教室がある方に歩いていた。

『綾香?』
『うん…』

中川の方を見ている綾香を唯は何か感じとったらしく励ますかのように彼女の肩をたたいた。

『まだ休憩時間残ってるし行ってきたら?』
『でも…』

『気になる?』
『生活指導の先生言い方がひどすぎて中川くん可哀想かなって…』

唯に促され綾香は中川のいる方に歩いていくが不意に立ち止まり後ろを振り返ったが唯は2階にあがる階段にいた。

『頑張ってっ』
と唯の声に綾香は中川のいる方に再び歩き出す。


『中川くん』
その第一声を発するのに緊張し鼓動が早くなるような気がした。
『……何?』
彼は立ち止まり振り返る。
仕立てられた真新しい制服が新入生らしく清陵に入学してきたんだと改めて思うのだ。

『髪…生活指導の先生に誤解のないよう説明してみたらどうかな?
例えばあなたの小さな頃の写真で証明するとか、お父さんお母さんに一言言ってもらうとか。
言われるままじゃあなたの不利だわ』
綾香は思っている事を一気に言葉にした。

例えば赤ちゃんの時に茶髪でパーマがかった髪ならば産まれつきの天然パーマだと証明されると考えていた。

『余計なお世話、あれこれ詮索されるの慣れてるから』

『どういう意味?』

『決めつけて上から目線で言われるのは慣れてるって事、嘘の反省文でも書いて謝っておけば時間が解決する。
いつまでも生活指導の先生も俺ばっかかまけてられないでしょ、そういう事』

『あなたが可哀想…』

『俺可哀想とか思われなくても全然構わないし』

『お父さんお母さんに…』
『あいつらは俺の事なんてどうでもいいんだ、放っといてくれ!』

俺の事なんてどうでもいい――なんてまるで両親からの愛情がないみたいな?
茶髪くん…

綾香はたまらなく泣きそうになる。
その気配を感じたのか中川は綾香の方に歩みよるが彼のお腹がグゥ〜となった。
『怒鳴って…悪かったよ、先輩』

綾香は不意にときめいた――…
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