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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第3章 思いやりは…
その日の放課後、
唯か遥斗にでも聞いたのか綾香がいつも慎吾を待つ場所に中川がブルーの巾着を持って現れた。
急いで着替えたのかネクタイが少し曲がっている。
『茶髪っ――ううん、中川くんどうして?』
『言い替えなくても好きなように呼んで下さい』
『何で急に敬語?』
『清陵に入学して俺が森部先輩の後輩になったから、言わなくちゃいけないのかなって』
『今まで敬語なんか使わなかったくせに』
初対面で綾香の方が年上だと知っても敬語を使ってはいない事に彼はそれはそうだ、と言わんばかりに気まずそうに口を曲げそっぽを向く。
親切だし今みたいに気まずそうにする仕草はやっぱり素直な性格なんだね…
『森部先輩弁当美味しかった…久しぶりに手料理を食べたような気がする…』
『えっ、久しぶりに手料理って…』
『言ったでしょ、俺の母さん弁当なんて作らないって…』
『でも…朝ご飯や夕ご飯にはお母さん作ってくれるでしょ?』
『まさかっっ』
その時ガヤガヤと体育館からバレーボール部の部員が出てくる声がして、中川は綾香に空になったお弁当を返していた。
茶髪くん、どういう事?
あなたのお母さんは茶髪くんにご飯を食べさせてないって事になるの?
だからコンビニへ行くの?胸の奥がぎゅぅぅぅっと締め付けられるような感覚になるの――
『茶髪くんっ』
『森部先輩、じゃあこれで』
中川は向こうに走り去っていく。
茶髪くんあなたは愛されていないの?
そう思うとせつなくてつらくなる…
『茶髪くん明日もお弁当持ってきてあげる!』
聞いているかいないかはわからないが綾香は叫んでいた。
校門前で慎吾と佐伯あゆみがイチャつき綾香は離れて慎吾を待つ。
どこからか中川がいてそんな綾香を見ていた。
『森部先輩送っていこうか?』
『ううん、慎吾ちゃんを待つから』
『……泣き虫先輩…』
中川はそっぽを向いた。
茶髪くん……
唯か遥斗にでも聞いたのか綾香がいつも慎吾を待つ場所に中川がブルーの巾着を持って現れた。
急いで着替えたのかネクタイが少し曲がっている。
『茶髪っ――ううん、中川くんどうして?』
『言い替えなくても好きなように呼んで下さい』
『何で急に敬語?』
『清陵に入学して俺が森部先輩の後輩になったから、言わなくちゃいけないのかなって』
『今まで敬語なんか使わなかったくせに』
初対面で綾香の方が年上だと知っても敬語を使ってはいない事に彼はそれはそうだ、と言わんばかりに気まずそうに口を曲げそっぽを向く。
親切だし今みたいに気まずそうにする仕草はやっぱり素直な性格なんだね…
『森部先輩弁当美味しかった…久しぶりに手料理を食べたような気がする…』
『えっ、久しぶりに手料理って…』
『言ったでしょ、俺の母さん弁当なんて作らないって…』
『でも…朝ご飯や夕ご飯にはお母さん作ってくれるでしょ?』
『まさかっっ』
その時ガヤガヤと体育館からバレーボール部の部員が出てくる声がして、中川は綾香に空になったお弁当を返していた。
茶髪くん、どういう事?
あなたのお母さんは茶髪くんにご飯を食べさせてないって事になるの?
だからコンビニへ行くの?胸の奥がぎゅぅぅぅっと締め付けられるような感覚になるの――
『茶髪くんっ』
『森部先輩、じゃあこれで』
中川は向こうに走り去っていく。
茶髪くんあなたは愛されていないの?
そう思うとせつなくてつらくなる…
『茶髪くん明日もお弁当持ってきてあげる!』
聞いているかいないかはわからないが綾香は叫んでいた。
校門前で慎吾と佐伯あゆみがイチャつき綾香は離れて慎吾を待つ。
どこからか中川がいてそんな綾香を見ていた。
『森部先輩送っていこうか?』
『ううん、慎吾ちゃんを待つから』
『……泣き虫先輩…』
中川はそっぽを向いた。
茶髪くん……