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第5章 似ているから惹かれ合う

綾香の膝の治療も終わった頃に内線電話がかかり休んでる生徒の事も考え優子先生は保健室から出ていった。

痛くもあるが我に返った綾香は握りしめてた中川の手から離れゆっくり椅子から立ちあがるが膝の痛さから少しよろけてしまい、中川の腕に支えられる形になる。、

『あの、その、あたし、、。』
綾香は恥ずかしいところをみせただけに普通らしい態度をとおそうと意味もなく笑うがぎこちなく、慎吾しか気さくに話せない男子しかない為にどうしてその場を取りつくろえばいいのかわからない。

『先輩やっぱり頼りない、保健室に行くのみてたら泣いてんじゃないかと思って見にきたら間違ってなかったし、あははっ』
中川は楽しそうに笑うとしがみつかれた綾香手を見下ろす。


『うるせーっ』


その声は向こうのベッドから聞こえ綾香と中川は顔を見合わせ黙り込む。

パサッとかすかな布団の音の後に起き上がりこちらに歩いてくる生徒の上履きの音、そんな表現をするのはうるさくした事を申し訳なく思い顔を見れないからだ。

『お前らかっ、先生がさ生徒が寝てるから静かにって言ってたのわかんねえかな？
せっかく寝てたのにバカじゃねぇ』

ムカついた様子で笑わないその生徒はメガネをかけ髪を直し２人を睨んだのは、いつかの宮川夏樹だった。