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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第5章 似ているから惹かれ合う
『大好きな叔父さん…ーーー、!?、あのっ、ごめ…忘れてっ』
綾香は思考からつい中川の言葉を繰り返した事が恥ずかしく慌てた。

『親父の弟でテニスをやらしてくれたのは叔父さんの援助があったから、いいとこに就職する事への邪魔なモノはすべてくだらないと考えてる親父を説得しテニス部入部のお金を出してくれたのも叔父さん、ラケットもユニフォームもね』
そう言ってテニス攻略法なる本をパラパラと見せている。

『いい叔父さんね』

テニス攻略法なんで運動神経のいい茶髪くんには必要ないと思うのに…

『親父と叔父さんは異母兄弟って言うのかな母さんだけが同じっていう、弟が欲しかった叔父さんは俺を弟のようだと甘やかしてくれてる』

『上のお兄さんも甘やかしてあげてるなんで面倒みのいい叔父さん、好きになるのわかる気がする』

『叔父さんは気にかけていても兄貴や姉貴には通用しないみたいで親切を無駄にしてる、兄貴や姉貴は考え方も顔も親父に似てカチコチの石頭なだけさ』

『つめたい言い方するのね、同じ兄弟なのに』

『勉強の出来ない人間はクズと俺をバカにする親父とそっくりだから、あいつら兄貴でも姉貴でもないと思ってる』

『仲良く出来ないの?一緒にご飯食べて話をするとわだかまりも消えるよ?』

『家雰囲気冷えきってるし、飯なんてチンした惣菜が並ぶだけ、勉強だ成績だとかガミガミ言われながら食べる飯なんか最悪でしかない』

『そんなの寂し過ぎる…お母さんが疲れてる時には惣菜も出てくるけど基本は手作りが普通だと思ってた…会話も1日の出来事とか普通でお母さんやお父さん、直人兄が何してたとかまるで喋る日記のようで…それが普通だと………』
綾香は中川家と森部家の違いに中川が可哀想になり泣きそうで彼を抱きしめてあげたくなった。

『森部先輩?泣かなくていいよ、同情とか慣れてるから』

『同情なんかじゃない…あたし本気で泣いてる…』

中川は周りを気にし図書館を出て公園へと綾香を連れて歩いた。

『優しいんだ?俺の為に本気で泣いてくれる人なんか叔父さん以外にいなかった…』
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