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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第5章 似ているから惹かれ合う
パクパクと食べる様子にのり子はニコニコと笑顔で綾香は先程のキスで口元に意識し赤くなったが中川の家庭環境を思うと家のあたたかさを知ってほしいと感じた。

『さすが男の子ね、部活は…テニスなんて素敵ね、稜にもラケットを持たせたいのに絶対に嫌だときかなくて…転ぶから嫌なんだって、運動オンチそんなのわかってるから笑わないのに気にしすぎなのよ』
のり子は面白そうに旦那を思い出しフフフと笑い口元に手をあてる。

『お母さんっ、初対面なのに家の事バラさなくてもっ』
綾香はのり子を見て中川を見た。

『転ぶ?先輩は親父いえお父さんに似たんですね』
綾香が転ぼうと笑わないが親子で同じようなところが似ているのかと笑いを我慢していた。

『茶髪くんっ、お母さんが変な事言うからバレたじゃない』

『茶髪くんって呼ぶの綾香彼を気にいってるのね、お母さん嬉しい』

『お母さんっ、茶髪くんも笑い過ぎっ』
綾香は普段の冷静さがなく子供のように慌てる。

『先輩クソガキのよう、っていうか普段真面目ぶってるけど親の前では幼く観える、かわいいよ』
中川は笑い過ぎて目に涙を浮かべ腹を押さえた。

『直人はあたしにも稜にも似て頭も良く運動神経もいいのよ』
のり子が言い悪かったと綾香の頭を撫でる。

『兄貴いえ兄さんがいるのは知っています、瑞穂大学だとか』

綾香は中川に直人のことは話してはいないがとある瞬間の会話を覚えていたのだろう。

宮川という嫌な先輩を思い出し綾香は記憶から排除したいと頭をふった。

『時々帰ってきて大学での色々な話を聞かせてくれるのよ、彼女元気かしら』

『羨ましいです…俺にはそんなあたたかい家庭ではないので…このままいたら泣いてしまいそうなので失礼します…親子丼美味しかったです』
中川は立ち上がりのり子に深く頭を下げた。

『いつでもいらっしゃい、家庭教師の勉強なら家ですればいいわ』
のり子の笑顔に嘘はなく帰宅した稜に中川を送るようお願いしたくらいだ。


『先輩んち羨ましいよ…本当に手料理なんて先輩が持ってくる弁当以外うちでは食べた事なくて…』
その夜の電話で彼は本当に泣いたのだと綾香は中川の声から察した。

『家で勉強しようか…茶髪くん…』

へんてこな会話でプライベートなんて筒抜けだけど茶髪くんが泣いた事に心動かされた気がしてる…

『うん…俺あたたかさがほしい』
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