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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第5章 似ているから惹かれ合う
✿ ✿ ✿
翌日は日曜で午後からの予定を午前中からになったのは家にいたくない中川が時間潰しにゲーセンにいることがわかったからだ。
マクドで済ませようと並んでいる中川へ買い物帰りの綾香が声をかけ家で食べようと提案する。
『悪くて…俺…』
レジ上にある大きなメニューと彼女を交互に見て申し訳なさそうにそっぽを向いた。
『カレー作ってあるの、もちろんあたしじゃないけど』
腕を掴みたいのに恥ずかしくて掴めなくて両腕を後ろで組みモジモジする彼女は誘い下手だろう。
『俺のために?』
中川は驚いた表情をしたが昨日の親子丼でのもてなしを思い出すと森部のり子ならそうやって出迎えてくれる人だとうなずいた。
そんな経緯があり中川は森部家で食事をし綾香の部屋で教科書を広げていた。
『筋トレしたら体育館まで走るぞっ、あゆみ』
隣の慎吾の声に綾香は窓を開け中山家の周りを眺めると佐伯あゆみが嬉しそうに足踏みしている。
『何みてんの?森部先輩をおいて走って帰った筋トレオタクカップル…プライベートまでやってんだ』
彼は綾香の隣に来て2人を眺め興味なさそうに椅子に座った。
『週末は佐伯さんが午前中から来ていて2人揃ってバレーしてる、体育館に行かない日にはその辺りを走ってたり楓おばさんはあゆみちゃんあゆみちゃんって呼んで可愛くてしょうがないみたい』
綾香も窓から離れ中川の近くに座る。
『佐伯という女が羨ましい?』
中川は慎吾にわだかまりがあるようで綾香をジッと見た。
眼だけの視線はやめて…
ドギマギするから…
『幼馴染っていうだけ、あたしには1日中体を動かして楽しむ体力なんて持ち合わせていないもの…インドア派っていうかお父さんに似ちゃって部屋で本を読んでる方が好き、だからあたしは慎吾ちゃんには合わないの』
もちろん茶髪くんにもインドア派のあたしは合わない…
だけどテニスをしている茶髪くんを視るのは飽きない…
邪魔はしないから側で視させて…
『あの女はあの慎吾という奴の女ならなんで森部先輩は一緒に帰るのさ?』
中川は腕組みをした。
『お母さんとの約束だから…』
なんであたしは答えに詰まるの?
茶髪くんの質問が的確だから?
『俺が送るというのを断ってまでやること?あの時俺はずっとあんたを視ていたのに……』
茶髪くんどうしちゃったの………?
慎吾ちゃんは幼馴染っていうのに…