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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第6章 立ちはだかる………
『なんで瑞穂大なのかあたしにもわからない…』

『弁当派手に落としたな』

『………』

『教室まで行ってやるから』

中川が教室まで付き添い綾香は心細く彼の後ろ姿を見つめ恐怖からの両手の震えを隠そうとスカートに手のひらをこすりつける。

中庭へ向かう中で綾香は宮川を警戒し左右前方後方と確認をしながら歩いていた。

なんで宮川先輩は茶髪くんのお弁当事情を知っているのかしら?
まるで中庭での2人を盗み見していたかのような口ぶり…
まさかあの時似ていると思う人物は本人だったの?

『森部先輩…森部先輩…先輩ってば』
中川の声。

『キョロキョロ見渡して奴が気になるの?よそ見して柱に頭ぶつけるよ?』

『……うん…』

『来たら俺がいるから、中庭行こう』

来たら俺がいるから?
茶髪くんは守ってくれそうね…
だけど今は宮川先輩の顔を見たくない…
テキストどうしよう…
後輩のあたしにテキストを頼むほど病んでいるのかしら?

『先輩…笑えよ…らしくないよ…』

『あたしらしくない?』
涙かミートボールに落ちて泣いているのがわかったが震えて箸さえも落としてく。

『あんたはいつも勉強を教えてくれるとき落ち着いているだろ、かっこよくて背筋真っ直ぐっていうか…体育のあとは頼りない綾香ちゃんだけど…そんな森部綾香が好きだ…』
中川は微笑み、自分の箸で彼女に玉子焼きを食べさせてやる。

『茶髪くん恥ずかしい…』

『箸を落とすあんたが悪い、口開けて…惨めな顔をするあんたも情けなくて意外でかわいいよ』

カサッと音がして。綾香は中川の制服を掴んだ、彼は彼女を守ろうと辺りを見回す。

茶髪くん…
あたし守られてる?

にゃー、と猫の鳴き声に2人安堵のため息。

『今日は勉強やめてボーッとしてようよ、教室での弁当は味気なかったから』
指を絡ませてくる中川のするように綾香は気を許し肩に抱かれ目を閉じ一時中川の香りにやすらぎを感じた。

茶髪くんが好き…
茶髪くんがいろんなあたしを見てくれていて好きという言葉で体が弾むっ!
かわいいと言われ心が揺れてときめくっ!

茶髪くんがいるなら何も怖くない!


2人仲良く手を繋いで廊下で分かれてく、彼と彼女の甘い一時。

猫の鳴き声のそばには宮川もいたのである、綾香と中川を睨む1人の男。

『温泉育ちの女、それにたかる男、消えろ!』

彼は2人を憎む!
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