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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第6章 立ちはだかる………
その週は中川への家庭教師を休み綾香は直人が使っていた問題集を何冊も読み解くのに父の稜に教わりながらテキストを作成していく。

宮川の醸し出す上からオーラで苦手意識があり家族とは接点を持ちたくないがゆえに宮川の命令だというのを伏せて綾香自身の予習の意味があるのだとテキスト作成の理由とした。

『そこはこんな風に柔軟な解き方でいいんだ』
綾香が解いたやり方より簡単に答えを導き出せる事を稜は答えの欄の隅に書いてやった。

『難しい…』

『綾香なら段々とこれが解けるようになるさ、大丈夫』
稜はおおらかに優しく微笑むと大丈夫という気がしてくる。

『頑張る…』
信頼する親子の会話だ。、

『ところでボーイフレンドは来ないのかな?予習とか言うけど実は裕哉くんの為に頑張っているんじゃないのかい?』

『おと、お父さんっ』
綾香は中川の話題に慌て消しゴムを落としてしまう。

それほどまでに中川の存在は森部家にとりなれ親しいボーイフレンドと言える。


○…○…○…♡

パソコンでプリントアウトした分厚いテキストを月曜日、待ち伏せしてきた宮川に黙って差し出し綾香は逃げるように教室に向かった。

相手がなんと言うか興味もなくテキストを作成して宮川との関わりをシャットアウトしたいだけなのだ。

中庭のベンチには宮川以外の誰かがいて綾香と中川は屋上に行くことにした。
キイイと音がするドアを開けると屋上らしい勢いのある風が吹いてスカートの裾を揺らす。

辺りを見渡し数人がところどころにいて弁当を食べてお喋りしている。

『先輩何処にする?人結構いるけど』

『あの隅がいい』

あの隅に歩いていたが寝ていた生徒が起き上がり綾香が手にしていた弁当を奪い取り投げたのだ、そいつは宮川!

『どいつもこいつも、うっせぇな!』
宮川はお喋りしている生徒のせいで睡眠の邪魔をされたと綾香ヘ怒りの矛先をむけたらしい。

バンッという音をたてドアを締めて立ち去る宮川のそばには菓子パンと抹茶オレのゴミが落ちていた。

『お弁当がっ…』
綾香は落ちていく弁当に向かって走ろうとしたが床にけつまずいて膝をついた。

『っっ、あんたは追うな』
そう言いながらもう何メートル先を行く中川はフェンスギリギリで弁当をつかむ事が出来、怒りを隠さない顔で綾香のそばにくる。

どうして?
投げたのは宮川先輩?

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