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《リベンジ☆ラブ…恋になるまで…》
第6章 立ちはだかる………
無視するな、という宮川の言葉に綾香の足は本能では立ち止まるなという、でも恐怖の方が本能より恐怖が占め彼女は一歩を踏み出せなくなる。

『兄さん誰?』
『僕の言う事を聞く下僕が妥当』
『下僕って?』
『言いなりってこと』
『趣味悪っ』
『女子として観ちゃいないけど、どの口が兄に向かって言う?せっかく塾まで案内してやったのに何様っ』


逃げなきゃ、早くっ

兄弟にしてはなんて冷たい会話なんだろうと本能的に関わるなと綾香は思う、だが足が鉛のように重く感じ踏み出す一歩が遅く感じた。

『聞こえなかったのか?無視するなっ』

声だけでイライラしているのがわかりブルッと震えるかのようだ。

『急いでいますから失礼します』
声を張り上げるような、だが実際はか細い声になる。

『テキストは?』

『3回も作れば希望に応えたつもりです』

お父さんだって毎回手伝ってくれた…
お母さんだって家事の合間に勉強・夜食のフォローをしてくれた…
あたしの予習復習、茶髪くんの家庭教師の予習復習、テスト勉強、そしてこの人の命令のテキスト作り本当に眠くて授業中に眠ってしまわないように我慢するのが精一杯なのに…
テキスト一冊作るのに何時間かかっているかこの人はわかっていない…

だから簡単にテキストテキストって言うのよ!

『塾にはあたしより優れた先生がいるんじゃないのですか?あたしなんかに頼むよりずっといいものが作れるのではないんですかっ?』
綾香は震えていた、目をつむりながら手に汗しながら言いきった。

『僕に意見?作れと言ったら作るのが下僕』
イライラしている、喋るはしから唾が飛んできそうなくらい吐き捨てるような言い方。

『あなたには人としての優しさはないのですか?下僕なんて言われたら悲しみしかない』
止まらない…

『夏休みだから5冊テキスト作っておくように、命令だ、僕を怒らせるな』

『1冊作るのにどれだけ時間費やしてるのかわかりますか?』

『知るか』

『あなたには優しさもない、思いやりもない』
止まらない…
怖いけど言葉が止まらない…
まるであたし達家族の努力を踏みにじられたようで言葉が止まらない…

『下僕が!』

怖い…
怖いけどお父さんやお母さんも゙テキストになり関わってくれた思いを台無しにしたくない…!!!

宮川の手が綾香の頬を叩いた為に彼女は道路に尻もちをついてしまう。
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