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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

贅沢ついでに、私は雲の端に座ってみた。穏やかな風に見晴らしのいい景色、それに雲の座り心地が凄く良いのよ。思わず眠ってしまいたくなるくらい、フワフワな真綿に包まれているような感じ。
贅沢過ぎる風景を楽しんでいたら、向こうから黒い塊……うんん、大きな黒い翼を持った、ここで言うと悪魔が、私の居る雲に向かって飛んで来たのよ。
「え、えぇーー!?」
驚く私をよそに、その悪魔は私の頭の上を滑空して着地。振り返って見れば、そこに立っているのは赤い髪をしたイケメンよ。ここの神様ってイケメンしか居ないわけ?
「へー、ルーキフェルのところに女が居るとはな、それもなかなか良い女じゃねぇか」
「な……なに?」
ズカズカと私に近寄ってくるイケメン……じゃなかった悪魔に、私は立ち上がりその顔をまじまじと見てしまう。
赤く燃えるような少し長い髪に、水晶を思わせる紫色の瞳、ルーキフェルと同じような長身で、昔の着飾った黒色の軍服みたいな服とマントを身に付けている。しかも超イケメンなのもルーキフェルと同じだよ。
「人間……では無さそうだな、では産まれたての神か? 俺様の名はティア、貴様はなんという?」
「永……エイミス」
「まだ誰のモンでもないんだろ? 俺様のところに来いよ嫁にしてやるぜ」
「…………はい!?」
ティアと名乗ったこの悪魔、イケメンだけど超俺様思考じゃないの! ルーキフェルのほうが、もう少し節度があったわよ。悪魔も性格はさまざまだわ。

