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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

「人間にも厭き、そろそろ嫁が欲しいと思っていたからな。毛色の変わった嫁っていうのも悪くないぜ」
「勝手なことを言わないで下さい」
「魔公爵の俺様に、なんの不満があるってんだ? 貴様みたいな産まれたてが、この俺様の嫁になれるって言ってんだよ、ありがたく思え」
ちょ、イケメンでもこの一方的な言いぐさ、私的にこれはムリよ。思い出したくなもない会社の上司の顔が浮かんだわ。こんな感じで実質の解雇通知を出されたんだもの、嫌に決まっているでしょう。
ちょっと現実から解放されて良い気分だったのに、いきなりヴァーチャルゲームからリアルに引き戻された感じじゃない? ……私の勝手? でもここは異世界でしょう、好きにしてもいいよね。
「嫌ったら嫌、私は自由が良いもの」
「俺様にそんな口を叩くのは貴様くらいだ。このまま俺様の神殿に連れ去ってやろうか? 処女をぶち抜けば貴様は俺様のモノ、それを考えるんだなエイミス」
「ティアさんでしたよね、体は自由に出来ても心まで自由に出来るとは思わないで。私の心は私のものよ」
めちゃくちゃ腹が立つじゃない! 言うことを聞かないから強制的? なにそれ、どこの暴君よ。
ティアって、絶対に仲良くなれないタイプだわ。超俺様思考大っ嫌い!
「……俺のテリトリーで、俺が囲う女を口説くのかティア。いい度胸だ、一戦交え勝負を付けてもいいんだぞ」
「あ……ルーキフェル」
リャナンシーが居ないと思っていたけど、ルーキフェルを呼びに言ってくれたんだね。
私の前に立ち塞がったルーキフェルは、ティアに向かって本気で殺気立っているみたい。

