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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

 俺様暴君のようなティアがルーキフェルを怖れる、それはルーキフェルのほうが強いと言っているみたい。
 それにしても、どうしてそんなに怒るの? 出て来た時は殺気立っていてもまだ普通だったとは思う。

『ふん、欲しいものは奪え、それが悪魔だろうが。
あぁ、ルーキフェルは別だったな』

 そう、この言葉を聞いてからルーキフェルは豹変した。この言葉になにがある? ルーキフェルは別ってなに? それよりも止めないと不味いことになるんじゃないの?

「ル、ルーキフェル……」
「…………」

 ダメ、私の言葉なんて全く耳に入っていない。意識は……向こう側に居るティアのほうばかり。だって剣を一振りし、今にもティアに向かって走り出しそう、どうしよう!?

「覚悟しろ……ティア」
「……っ!?」
「ダメぇぇ!!」

 ルーキフェルが漆黒の剣を構え、ティアへと走り剣を振り上げる。ティアも慌てて剣を取り出し受け止めようとするけれど、その前に……。

『キィーーン!!』

 ルーキフェルの剣は、この場に居ないはずの第3者の杖で止まっていた。

「この有翼の雲海で秩序を乱すのはいけませんね、ルーキフェル?」
「……ラビエルか」
「どんな理由であれ、争い事は関心出来ません。ティア貴方も、ルーキフェルの琴線に触れないようにお願いしたいですね」
「……ちっ、天使が」

 剣を受けたのは、金色の長い髪と青い瞳、そして純白の翼に天使の輪を携えた天使。しかもまた超イケメンだわ。

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