この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

俺様暴君のようなティアがルーキフェルを怖れる、それはルーキフェルのほうが強いと言っているみたい。
それにしても、どうしてそんなに怒るの? 出て来た時は殺気立っていてもまだ普通だったとは思う。
『ふん、欲しいものは奪え、それが悪魔だろうが。
あぁ、ルーキフェルは別だったな』
そう、この言葉を聞いてからルーキフェルは豹変した。この言葉になにがある? ルーキフェルは別ってなに? それよりも止めないと不味いことになるんじゃないの?
「ル、ルーキフェル……」
「…………」
ダメ、私の言葉なんて全く耳に入っていない。意識は……向こう側に居るティアのほうばかり。だって剣を一振りし、今にもティアに向かって走り出しそう、どうしよう!?
「覚悟しろ……ティア」
「……っ!?」
「ダメぇぇ!!」
ルーキフェルが漆黒の剣を構え、ティアへと走り剣を振り上げる。ティアも慌てて剣を取り出し受け止めようとするけれど、その前に……。
『キィーーン!!』
ルーキフェルの剣は、この場に居ないはずの第3者の杖で止まっていた。
「この有翼の雲海で秩序を乱すのはいけませんね、ルーキフェル?」
「……ラビエルか」
「どんな理由であれ、争い事は関心出来ません。ティア貴方も、ルーキフェルの琴線に触れないようにお願いしたいですね」
「……ちっ、天使が」
剣を受けたのは、金色の長い髪と青い瞳、そして純白の翼に天使の輪を携えた天使。しかもまた超イケメンだわ。

