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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第3章 思慮深い悪魔ルーキフェル

「性欲を吐き出すだけの下界の女に、キスをすると思うか? やって鬱憤を晴らせばそれまでだ、そんな女にキスなど不要」
「じゃあ、なんで私が目が覚めた時に、あんなキスをしたの?」
「……そんな気分になっただけだ」

 あの時、契約のキスだと言ったけれど、本当は唇を触れ合わすだけで済んだ……はず。なのにルーキフェルは、その先を迫って来て、悪戯な瞳をして私の口内まで蹂躙した。……そう、今と同じ瞳でよ。

「言っただろう、育てがいがあると。実際に敏感で男好みする体だからな。
……必要以上に責めたくなるだろう?」
「もしかして、今も……」
「漸く理解したか。本来はキスくらいでいいが、俺が責めたくなっただけだな」
「なっ!?」

 ルーキフェルの気分だけで、私はこんな恥ずかしい格好をさせられ責められていたわけ!?
 じ、冗談じゃないわよ!

「ルーキフェル!!」
「そう怒るな」
「怒るに決まってるわ!」
「俺がその気になるほうが珍しい、それだけは覚えておけエイミス」

 責めていた手は離してくれだけど、逆にどこか体が覚めやまない私。……このまま続けられていたら、私は……。

(……考えない!!)

 ルーキフェルの悪戯なんだもの、私は怒るほうが正しくない? 火照る体を抑えても、私は怒るほうを選ぶよ。

「珍しいって……。私で遊ばないで!」
「……遊びではなく本気だったら、俺に堕ちていたのか?」
「お、堕ちないもん」
「どうだろうな」

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