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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第3章 思慮深い悪魔ルーキフェル

……黒の中で唯一光る赤い瞳、そんな目で私を見ないで。面白そうに私を見つめるルーキフェルの視線に心苦しくなりそう。
「冗談だ。
エイミス手を出せ」
「??」
素直に右手を出したら、ルーキフェルは自分がしていた指輪を抜いて、私の薬指に嵌めたけど、サイズが合わなくてブカブカ状態。
「これは? すぐ抜けちゃうよ」
「気に入って長く身に付けていた物。……そうだな、守りくらいにはなるだろう
。それと力の発動を補助する水晶が良いか」
ツンッと指輪に触れたと思えば、それは私の指のサイズに縮み、しっかりと指に収まってしまった。
そして胸には、丸い水晶が嵌め込まれたネックレス。金のチェーンと水晶を固定する装飾だけのシンプルな物、でもキラキラと輝いている。
「その水晶に意識を向けてみろ、基本的に俺の力だが、お前を通すことで幾ばくかは変化するはずだ」
「これに意識を……こう?」
水晶部分を両手で握り締め、私は意識を集中する。そうすれば、水晶が少しずつ光輝き出し、白のようなクリーム色のような光を放ったの!
「これで良いの?」
「……あ、あぁ。
その光を具現化出来るか?
ただ思えばいい、水晶から表に出ろと」
「うん」
なぜかルーキフェルは驚いている様子だけど、私は言われた通りに表に出ろと念じる。そうすれば……。
『ポンッ!』
「……へ?」
出て来たのは……なんと小さな雪だるま!
しかも何個も増殖するように現れるんだから、私だって驚いてるんだよ。

