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有翼神は翼無き女性を愛する~異世界の溺愛恋模様
第2章 目が覚めたらパラダイス

「な、なに?」
「ほー、それなりに美人じゃないか、それに薄い茶の瞳なんて変わってる」
「……! それ関係あるの?」

 私のウィークポイントは、この日本人らしくない茶の瞳。
 お婆ちゃんが外国人で私はクォーターに当たり、薄い茶髪と瞳は産まれた時から。これでも世間に馴染むためカラーコンタクトを常時使用していたほど、私にはトラウマなのに面白そうな顔で言わないで欲しい。

「毛色の変わった女もいいな」
「だから私には永美って名前があると言ったはずよ」
「呼びにくい。そうだなエイミ……エイミスそう名乗れ」

 エイミス? ティラミスみたいな名前じゃないの。なんで私がそんな名前を名乗らなくちゃならないわけ? 永美は立派な名前です。

「いいか、そんな名前では怪しまれると自覚しろ。ここは神々が住む楽園だ、神以外が存在すると知られれば、そうだな……好色連中の餌食になるだろう。楽園は愛に飢える神々の巣、エイミスを狙い奪って己の好きなようにするだろうな」
「ち、ちょっと、神様ってなに考えてんのよ」
「愛に殉ずる楽園、または永遠の愛を乞う殉教者。神は気まぐれと言うだろうが」

 凄く理不尽と思うのは私だけ? ルーキフェルの説明じゃ、神様って愛ばかりを求めているということじゃない。もっと真面目に神様の役目があると思ったのに違ったみたい、それとも私の認識不足なの。

「俺が隠してやろうか?
エイミスの名と共に、その身を神と同じように見せかけることは出来る。神となれば神は簡単に手が出せん。まぁ誘惑は山ほどあるだろうがな」

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