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ピアノ
第7章 変わらぬ思い

二人が夢中になって体をぶつけ合うと、ベッドが揺すられてぎしぎしと音を立てた。
やがて、互いの口から喘ぎ声が漏れ始めた。

「ああ、ああっ、あっ、あっ、あっ、うっ、うっ、うっ、ああっ、あああっ、ダメ、ダメ……」
「啓子、啓子……う、う、うぅぅ、逝きそうだ……」
「あなた、あなた……」

最後に、幸一が「啓子……」と呻きながら強く抱き寄せ、精液を勢い良く啓子の中に放出した。

全ての緊張から解放された幸一の顔にめったに見せない笑みが浮かんでいる。
彼が啓子の手に戻ってきた瞬間だ。

初めて結ばれた時と同じ、明日の朝まで、二人は幸せな時間を過ごす。
スマホの電源はとうに切ってある。


                                     (了)
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