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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第3章 アクシデントからの流れで、暴発!?
だけど、そんな勝手な言い分を、寺井が許すはずがない。
「自分は、あんなにじっくり――今だって胸をチラ見してるくせして、ズルいと思わないの?」
どうやら電気は消させてくれないみたい。寺井は頑なに、僕の全裸(股間)を目撃するつもりのようだ。好奇心の成せる業なのか、その心理は謎だ。
だけど「ズルい」と言ったら、寺井だって「ズルい」んじゃない? だって等価交換とか言いながら、僕だけが全裸になる理屈はおかしいと思うのだ。
「やっぱ、電気消すからね」
とにかく今の状況を打開しようとした僕は、照明のスイッチを目指して部屋の入口の方へ向かう。そうして、寺井の傍らを通り過ぎようとした時だった。
「コラ、逃げないで!」
「えっ――!?」
それは、突然のアクシデントだった。
寺井が咄嗟に引っ張ったのは、僕のパンツ。それが足元に絡んで、僕は大きくバランスを失う。
その結果――。
「――うわっ!」
僕はドスンと床に尻餅をつくと、そのまま大の字に倒れ込んでしまった。