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第3章 アクシデントからの流れで、暴発!?

　この状況が僕にもたらしたものは、なにも屈辱や恥辱だけではなかったらしく。一か所だけには留まらずに、感情は色んな方向へと飛散していったかのようだ。

　それが興奮という一言で表せるものなのか、それはしらない。でも確かに、より僕を高める方向に作用したのは間違いないようで。

「うわ……なんか、凄い」

　感嘆の声を漏らす寺井の眼前で、更に硬直した男の部分がビクリと脈打った。まるで好奇に満ちた眼差しに、操られるようだった。

「聞いたことはあったけど……勃起っていうの？　ホントに、こんな風になっちゃうんだ」

「か、感心しなくていいから！　とにかく――」

　僕は一旦、寺井に退いてほしくて、その意を伝えようとする。体勢を整え、仕切り直したいと思っていた。

　これから二人でもっとエッチな行為に及ぶのだとしても。この表現が正しいかわからないけど、今の体勢からでは僕の方が〝不利〟だと感じた。

　そして、寺井はやっぱ「ズルい」のである。

　制止しようにも、それは不可能だった。

「――はっ!?」

　僕のとびきりホットな部分には、ギュッと――

「てっ、寺井！」

　手につかみ取られた感触が、稲妻の如く駆け抜けていた。