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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第3章 アクシデントからの流れで、暴発!?
彼女が自ら言うように。この目で穴が開くほど見つめたように。確かに寺井の胸は、はっきり言って大きくはなかった。サイズ感としては、ぎりぎりBカップくらいかな?
でもそれは筋肉とはもちろん、単なる脂肪とも違っているように思える。語彙力に乏しい僕は、その感触を正しく言い表すことができずに、もどかしくもあった。
とにかく、その控え目な膨らみは、感動的なまでに柔らかかった。
「……」
寺井はじっと黙っていた。少し横を向いて俯き前髪で表情を隠したまま、僕に胸を差し出している。というか、僕が勝手に揉んでいるのだけど。
その口元からは時折、はっ――と音にならないくらいの微かな吐息が漏れ出している。それを耳にして横顔を見つめながら、僕は両手を動かした。
左右の胸を、同じように揉む。右手と左手を鏡に映したみたいに、逆の円を描いてふわふわと揉んだ。揉み続けた。
とても単調で芸のない動きだから、自分でやりながら滑稽のようにも感じてしまう。だけど、その繊細で柔らかなふたつの物体は、その繰り返しを止められないほど魅惑的な質感で僕を惹きつけるのだ。
揉めば揉むほど興奮が高まるけど、揉めば揉むほど、どこかやるせない気持ちが募ってゆく。とても不思議な感触。
寺井の反応は、ひたすら耐えてるようでもあるが、別に嫌がる素振りもない。たまに聞こえる小さな吐息の正体を、僕はしりたいと思った。
指先に力の強弱をつけて、さっきと違い不規則に触る。片方だけ、ぷるぷると小刻みに揺らしてみたり、ぐっと両胸を寄せ上げたりした。
そうする内に――。
「んっ……」
寺井ははじめて、明確な声を発していた。