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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第3章 アクシデントからの流れで、暴発!?
はじめて胸に触ったことで、すっかり失念していたけど。その間も寺井から僕への行為は終わってなかったわけで。二人は床に座り向かい合いながら、僕は胸を、寺井は股間を一心に愛撫し続けていたのだ。
その状況を改めて自覚した時に、先にピンチを迎えるのは言うまでもなく、すべてをさらけしている僕の方なのだ。
「えっ――ちょっと!?」
急激に高鳴りつつある感覚に、焦る。それは自分では制御不可能と感じる、予感だ。
僕の例のモノは、とっくに勃起をして、はちきれんばかり。僕が呑気に胸の柔らかさに感動している間にも、寺井は淡々とその部分への刺激を加えていたのだ。
寺井は冷めた掌が、熱を帯びた肉棒を擦り、頻りに上下動を繰り返した。
「寺井……待って」
急に声を荒げた僕のことを、彼女は不思議そうに眺める。
「なんなの? また、話があるとか言い出すわけ」
そんな感じで冷静な顔をしながら、手の動きは決して止めようとしてくれない。自覚的ではないようだけど、きっとその本性はSよりに違いない。
なんてことを分析している暇などなくて、それくらい現在の「待って」の意は、緊急を要していた。
たぶん、時間はほとんど残されていない。
「違う、から……とっ、とにかく、その手の動き……止めて」
「だから、なんで? やり方が悪いなら、どうしすればいいのか言ってよ。私だって、よくわからないんだからさ」
「そういう問題じゃ――あっ! とにかく、ダメなんだ!」
「ダメって言われても、わかんない。もっと、具体的に言って!」
寺井はそう言ってむくれると、なぜか手の動きを更に早めている。
もう、はっきり伝えるしかない。
「だから、つまり――」
「つまり?」
「そのまま、されたら……もう、出そうなんだ」
情けないことは自覚しながらも。最早赤裸々に、そう訴えるより仕方がなかった。