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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第3章 アクシデントからの流れで、暴発!?


 そこまで言って、はじめて寺井にも、こちらの状況が伝わったみたいだ。

「出る……?」

 ようやくリズミカルな右手の動きを止めると、僕の顔を真っすぐに見つめて言う。

「出るって、それはつまり――射精ってこと?」

 寺井は相変わらず冷静な顔つきでありながら、心なしかその瞳は好奇心旺盛といった様子で、らんらんと輝いてみえる。そんな調子で訊ねられてしまえば、僕は素直にこくりと頷くより他はなかった。

 手でいかされそうなことを認めてしまうのは、とても恥ずかしい気がしている。それでもホントに限界なので、もう形振りかまってはいられなかった。

 ここで暴発してしまうようなことになれば、ヘタレの僕の心はぽっきりと折れるだろう。寺井の方は胸を露出してるとはいえ、下半身はまだ七分丈のパンツをしっかりと着用したままである。

 想いを遂げるためには、まだまだ道のりは長い……。

「ふーん」

「な、なに?」

「ううん。私としては、見よう見まねでしたことなのだけど。一応は、感じてくれてたんだ」

 寺井は少し得意げに、そんなことを言った。

「そりゃりゃ、まあ……」

 半裸の女の子に股間を弄ばれ、感じない男なんていないはずだって内心では思っていた。僕は童貞だから、その分余計にコントロールがきかないわけで……。

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