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はじめてでドタバタな夜と、その後のこと
第4章 なぜこのタイミングで、コンビニに来ているのか?
と、思いつつも、僕はレジに向かう途中で、また二の足を踏んでしまう。若い女性三人が連れ立って店にやってきたこともあって、僕はまたレジの傍から離れた。
飲み会帰りといった雰囲気の女の人たちは、陽気に話しながら店の奥の方へ。それを見送り。
よし、今度こそ。
意を決してレジに向かおうとするが、そこでまた足を止める。
コイツ、こんな時間にコレを買うためだけにきたのかよ――とか、あの店員に思われてしまうのではないか。ふと、そのように思ってしまった。いや、別にどう思われようが関係ないのだけど……。
それでも他になにか買う物がないかと、再度店内をうろつきはじめる。他の商品で、カモフラージュしたい気分は山々だけど、でも避妊具(コレ)と食べ物や飲み物を一緒に購入するのは違和感がハンパない気がする。
そんな試行錯誤の末に、僕はある商品に目をつけた。僕は思いつくまま一度も買ったことのないその商品を合わせて手にすると、ついにレジへと向かう。
「……」
僕は俯き無言のまま、手にした二つの箱をそっと店員の方に差し出す。
すると店員は、その一つを手にしてピッと素早くバーコードを読むのだけど。
ん……?
それから数秒の奇妙な間が生じて、店員はもう片方の商品をレジに通そうとしてくれない。そうこうしてる内に、女性客三人が僕の後ろに並ぼうとしているではないか。
「あの――」
――早くして。という感じで顔を上げた僕に、店員は無愛想に言った。
「年齢確認、お願いします」