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戦場に響く鈴の音
第9章 拝命
仕方がないと部屋の縁側に出て1人で酒を盃に入れれば鈴の方が床から出て俺の膝元までやって来る。
「また酒か?」
鈴が嫌そうに俺の顔を覗き込む。
「お前も飲むか?」
元服すれば嫌という程に飲まされる。
潰れた方が負ける。
酔ってても足元を見られない漢だけが生き残る。
「匂いが嫌いだ。」
膝に乗った鈴が俺の盃に酒を注ぎながら呟く。
「なら舐めて慣れろ。幾ら勉強が出来ても飲めない漢には未来がないぞ。」
勉強は雪南任せにしてる俺はくだらない事だけを鈴に教えてやる。
勉強しか出来ぬ雪南が黒炎の宴では他の武将に馬鹿にされてる事実だけを言えば
「舐めれば良いのだな。」
と鈴が俺を睨んで来る。
鈴は負けず嫌いらしい。
俺の手を掴むなり盃に指を付けたと思えば、その指を赤い舌で猫のように舐め回す。
鈴が俺を誘う目を向ける。
指をわざと小さな口元から出し入れしては指先をひと舐めして鈴が笑う。
「やっぱり臭い…。」
勝ち誇ったような笑顔…。
時間が止まったようにまで感じる禍々しさ…。
美しい顔を俺の鼻先まで寄せて俺を挑発する。
「味は?」
「甘くて悪くない。」
「なら、もう少し味わうか?」
鈴が小さく頷くから俺は壺の酒を直接口に含み鈴の口に自分の口を押し付ける。
「んぐ…。」
鈴の口の中へ少しづつ酒を流し込めば、目を伏せる鈴がゴクリと細い喉を鳴らす。
口の中の酒が無くなるや否や鈴は柔らかな舌を使い俺の口の中まで舐めて来る。
鈴の舌が俺の舌に絡んでは焦らすように離れる。
エロガキにされるがままへ成り下がり、俺は鈴の小さな尻だけを撫でてやる。
「もっと…。」
唇をゆっくりと離し、唾液が糸を引く唇で鈴が俺に酒を強請る。