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戦場に響く鈴の音
第15章 陵辱
ただ与えられただけのものを守る為に、あの万里を討ち取り自分だけが生き延びる路を選んだだけだ。
淋しいとか考える必要なんかなかったはずなのに…。
鈴の温もりが初めて俺に淋しさを感じさせる。
鈴だけは俺が自分自身で手に入れた唯一の存在だからだ。
鈴が居なければ生きていけないくらいに淋しさを感じる俺は万里の娘を傷付けてでも鈴を手に入れようとしてる。
それを自覚しただけで俺の頬に涙が蔦う。
何も持つ事が許されなかった俺は、俺が求める温もりが欲しいのだと、ずっと駄々を捏ねて泣きたかっただけのただの糞ガキだ。
堰を切ったように流れ出した涙は留まる事を知らぬように頬へ流れ落ち、自分でも驚くほど熱くて戸惑いしか感じない。
そんな俺を慰めるように鈴の暖かな手が頬に触れる。
「鈴は淋しかった…、神路に出会うまで、ずっと鈴は淋しくて仕方がなかった。かくれんぼをしても多栄には鈴を探せない。鈴を探せるのは神路だけだとわかって嬉しかった。」
仔猫が小さな舌で俺の涙を拭う。
「鈴…。」
「神路は何も悪くない。だから神路が泣いたりなんかする必要はない。鈴には神路だけが居れば良い。鈴の為だけの神路で居てくれれば、それでいい。」
涙を拭う舌が俺の口を割って入って来る。
この先に俺が欲しいものを手に入れる為に、どれだけ汚れようと鈴は俺の全てを受け止めてやると伝えて来る。
「お前だけが俺のものだ。お前だけが愛おしい…。」
小さな鈴を抱き締めてやるだけで鈴が目一杯に幸せそうな笑顔を俺に見せてくれる。
「鈴を…、鈴だけを愛して…。」
湿る股間を俺の魔羅に押し付けながら、鈴が鳴る様な美しい声で耳元に向かって囁いて来る。
お前は俺のもの…。
俺はお前のものだ。
どちらかが欠ければ生きていけない存在になる。
抱き上げた鈴を湯船の縁に座らせて脚を開かせる。
「神路の…助平…。」
恥じらいを見せる鈴が頬を紅く染めて視線を逸らす。
「今更か?」
股間にある割れ目を指先で解すように開いたり閉じたりするだけで鈴が身体を戦慄させて熱い息を吐く。