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戦場に響く鈴の音
第26章 軍議
耳を澄ます。
離宮まで届く鈴の音が聴こえる。
「柑は随分と下卑た街だったようですわ…、あんなものを柑から持ち帰るとは黒崎の主に相応しくありませぬわ。」
俺の魔羅を卑しく舐める彩里が呟く。
由へ帰れるのならば柑などどうでも良いと彩里が吐き捨てる。
「柑で聴いた演奏は、なかなか良いものだった。」
「芸妓ですか?」
「ああ…。」
「卑しい花街の芸妓などが奏でる音楽など…、私の神路様には必要ありません。」
気位の高い女が鈴の音を嫌う。
別に構いやしない。
俺と鈴だけが理解する音であれば良い。
あれは、雨垂れと同じ音…。
聴きたくなくとも勝手に耳に入る音と同じものだ。
「たまには、抱いてやるよ。」
彩里を床にうつ伏せにして後ろから魔羅を挿れてやる。
「あぁ…。」
彩里が上げる歓喜の声は聴こえない。
鈴の音を聴きながら彩里を孕ませる為に動き続ける。
犬のように彩里が尻を振る。
醜い乳が揺れるのが見える。
『大丈夫…。』
鈴の音が俺にそう伝える。
「出すぞ…。」
これで離宮での仕事は終わりだと、無感覚のままで彩里の腹の中へ射精する。
「ねえ…、春までに神路様の子を宿すと約束するわ。だから…、神路様は私のところへ帰って来ると約束して…。」
彩里が俺の顔に手を添える。
近付く彩里の顔を避ける。
約束の為に彩里と口付けを交わすのはお断りだと笑っちまう。
「神路様…。」
「春までに宿せれば良いがな…。」
用さえ済めば、彩里と過ごす必要など無い。
着物を羽織り、彩里の部屋を出る。
いつもと変わらず、廊下で待つ雪南が俺の顔を見る。
「風真には好きなだけ貢がせておけ…、彩里の浪費に黒崎が巻き込まれずに済むからな。」
俺の言葉に雪南は肩を竦める。