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戦場に響く鈴の音
第28章 説教



「お前…。」


先程の少年だ。

切られるとは思ってなかったらしく、今にも死にそうな表情で俺をガン見してやがる。


「迂闊に背後へ立つな。切るところだった。」

「なんだよ。俺達を助けに来たと言ったのは嘘か!」

「嘘じゃねえよ。だが、俺は戦に来てんだよ。敵地で背後へ回られりゃ、勝手に身体が反応する。」


俺が気に入らない少年はフンッと鼻を鳴らしてそっぽを向く。


「村へ帰すと言っただろ?握り飯を食ったら茂吉達と行け。」


そう説明をして馬に乗れば、少年が馬の前に立ちはだかる。


「お前達と行く。」


俺を睨んでるくせに少年が連れて行けと言う。


「あのな。由へは戦に来たんだよ。ガキと遊んでる暇は無い。」


さっさと馬の前から退けと言っても


「お前は俺達を助けると言った。その言葉が嘘か本当か確かめさせろ!」


と喚く少年は動かない。


「嘘はつかぬ。」

「西元の鬼の言葉なんか信用が出来ない。」


少年が必死だと理解は出来る。


「まあ、神路は信用が無いな。」


欠伸をする鈴が平然と言う。


「こら、鈴…、話をややこしくするな。」

「構わぬではないか。神路がどんな漢か見せてやればいい。」

「だから、戦に子供なんか連れては行けぬ。」


俺と鈴が言い争えば


「その女だって子供だろ?」


と少年が余計な事を言いやがる。


「鈴は大人だ。」

「何処がだよ。ビービー泣くだけの女なんか連れて行く戦とか絶対におかしいぞ。やっぱり西元の鬼は嘘吐きだ。」

「鈴は神路の小姓だっ!」

「だったら小姓がもう一人くらい増えても平気だろ。鬼は金持ちなんだからさ。」

「勝手にしろ。言っておくが神路の小姓は簡単には務まらぬ。」


俺は完全に無視をされた挙げ句に鈴と少年の間で小姓を増やす話が決定してしまう。


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