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戦場に響く鈴の音
第32章 閣議



「垂れるのか?本当に垂れるのか?」


不安気に俺を見上げる。


「うむ…。」


垂れるかどうかは知らんが、留守番をさせる度に飯抜きで痩せられるよりか天然娘には、そう信じ込ませた方が早いと思う。


「もしも垂れたら…、神路は嫌か?もう鈴を抱きたいと思わなくなるのか?」

「まあ、男なら萎えるよな。」

「嫌じゃ…、ご飯を食べる。だから神路…。」

「愛してる…、何処に居ても鈴を愛してる…。鈴は何も心配せずに飯を食えば良い。」


鈴の長い髪に鼻を埋めれば、久しぶりに嗅ぐ女子の香りに頭がクラクラとする。


「鈴…。」


指先に当たる乳の柔らかさ…。

胡蝶を買った頃は女子を抱くよりも戦場の方が良いとか思ったものなのに…。

今は鈴が居ない方が辛いとか思う。


「ふぁ…、駄目…。」


微かな抵抗をする鈴が更に身体を俺に寄せる。


「乳首を立てて駄目とか言うか?」

「やぁ…。」


柔らかな山の真ん中に聳え立つ小さな豆を指で摘む。

ピクリと鈴の身体が震えた瞬間


「黒崎様…。」


と冷たい声が戸の向こう側から聞こえる。


「なんだよっ!」


邪魔するなと言いたい。


「急ぎの報告が山積みなので失礼を致します。」


強引な雪南が戸を開けば、仔猫が自分の胸元を押さえて俺の膝から飛び退く。


「その報告…、明日じゃ駄目なんだよな…。」


昼間っから女子を抱いてるとか佐京みたいな事をするなと雪南が目を細めて俺を睨むのは当然だとわかっている。

ここで逆らえば、長い説教を受けた挙げ句に時間が無くなったと言われて結局は仕事をさせられるだけだと大人しく雪南の方へと向き直す。


「急ぎの報告とは?」

「宙への无の侵攻が止まりました。」


それは、予想済みで急ぎの報告とは言えない。


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