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戦場に響く鈴の音
第33章 悪夢



「もう一回…、やるか?」


目の前で気持ち良さげに悶えられると、こっちが勃起をして来るから鈴とやりたいとか考える。


「あ…。」


フルフルと鈴が身体を震わせる。


「鈴?」

「もう大丈夫…、中のものは出た。今日は忙しいのだろ?」


溶けた顔をしてるくせに、俺の気持ちを削ぎやがる。


「……。」

「それで…、何故、神路は忙しいのだ?」


無邪気な笑顔で聞いて来る。


「明日から神へ向かう。鈴は俺と鈴の荷物を纏めろ。」


ぶっきらぼうにそう言えば、唇でチュッと小さな音がする。


「本当は鈴に留守番をさせたいのだろ?」

「──っ!?留守番をしてくれるのか?」

「しない…。」

「ですよねー…。」

「神路、大ー好きっ!」


結局、俺はご機嫌な鈴に逆らえない。

湯船に浸かる俺の膝に乗る鈴が頬に頬擦りして来る。


「お前…、移動中に月の障りが来たらどうすんの?」

「馬には乗れるらしい。多栄から聞いた。アソコに布を詰め込んでオムツをすれば大丈夫だと…。」


栓して蓋すりゃ大丈夫な口調で言いやがる。

確かに、多栄が月の障りで苦しんでいる姿を見た事がない。


「好きにしろ。」


鈴の初潮を見逃したから、実際のところ身体にどの程度の障りがあるのかがわからない。

胡蝶は2日目とやらだけ寝込むとか言ってた。

本当に大丈夫なのかと聞いたところで、鈴の耳には入らない。

留守番嫌いの仔猫は何処にでもついて来る。

風呂を出て飯を食えば、鈴がバタバタとして荷物を纏め出す。

今回の旅では鈴に纏めさせた荷物を荷運びの商人に運ばせる。


「商人が持って行くのか?」


自分の琴まで取り上げられた鈴が不安そうに聞く。


「戦に行く訳じゃないからな。」

「神へは何をしに行くの?」

「雪南が天使だからな。その結果報告だ。」


鈴には、そう説明するが俺だけは別口で神の帝から大祭と同時に行われる四国協議に召喚されている。


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