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戦場に響く鈴の音
第36章 興奮
キッと眉を釣り上げた鈴が俺の首筋に噛み付いて来る。
「神路が…鈴をこんな風にしたのだ。」
膣を痙攣させながら、鈴が興奮と怒りをぶつけて来る。
「俺のせいか?佐京のせいじゃないのか?」
「佐京など…どうでも…良い…。鈴が感じるのは神路だけだ。」
全身を震わせて俺の背に爪を立てる。
「なら…、鈴の鳴き声を佐京に聞かせてやれよ。」
腹立たしさで鈴の身体の奥を突き上げる。
「っんあー…。」
子宮の入り口を責められた鈴が叫び声を上げる。
「当たる…神…当たるの…。」
切ない悲鳴が屋敷に響く。
演奏中、鈴は明らかに佐京を意識していた。
親の仇のように佐京を睨み、失敗なんぞ絶対に見せてやるものかと自分を奮い立たせ続けた。
佐京はそうやって兵士を煽る。
だから佐京に付けられた新兵は敵の兵士以上に死に急ぐ。
佐京の持つ兵士が特別なのは興奮で我を忘れてまで敵兵士に挑むからだ。
それは先急ぐ死を意味し、生き残った奴だけが強者として名を馳せる。
あいつが狂戦士と呼ばれるのは、敵と同じくらい味方の死体を積み上げて来たからだ。
佐京は鈴までもを狂戦士にしようとする。
「俺以外の奴を見るな…。」
興奮に踊り狂う鈴を抱き締めて宥める。
「あぁ…アーッ!」
快感に流される鈴が叫び続ける。
俺の中の鬼が嫉妬に狂いそうになる俺を笑う。
『女なんか山ほど居る。そんな痩せっぽちのつまらない女は捨ててしまえ…。』
鈴は俺のものだ…。
鬼がなんと言おうが手放す気などない。
鈴の為だけに、ここまで来た。
今更、引き返す事など出来はしない。