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官能小説 朗読します!
第11章 リアル 3
数日後、菅原から確認のための画像が届く。
約束通り、私の顔は見えないように加工されている。けれど、海斗に抱かれ、欲望のままに感じている私の姿がありのままに撮されている。

その画像をバックに語られる私の朗読は、確かに今までにない臨場感があって、自分で聞いてもイヤらしい。

私、こんなになっちゃってたんだ。。。

改めて、その日の出来事が思い出され、私は一人、赤面する。

確認した旨のメールを菅原に送った翌日、その作品が配信される。直後から、今までにない、大量の感想メールが届く。

やっぱり画像があると反応が違うんだ。。

そう思って一つひとつメールを読んでいくと、本文のないメールが送られていることに気付く。
署名だけは、いつもの通り、海ーカイー と書かれている。

えっ?どういうこと?これタクマからよね。なぜ、何も書いてないの?

翌日、予備校でタクマの姿を見かける。

「タクマ君!」

事務的な連絡もあり、タクマに声をかける。
一瞬、こちらを見たタクマはすぐ目をそらして足早に立ち去っていく。

え?なんで?

翌日も、翌々日もタクマは私から逃げるように素早く教室移動をし、帰りもチューター室に立ち寄ることなく帰っていく。

3日目には、とうとう予備校を休み、さすがに今日は電話をしないと、と思いながら最終授業の終わった教室整理をする。

予備校の仕事は、主に浪人生を相手にする早番と、現役生を相手にする遅番がある。浪人生のチューターを務める私は基本的には早番中心だけれど、ラストまで残って教室を整え、施錠まで行う日が、月に何度か回ってくる。

普段は教室長もラストまで残るのだけれど、今日は本部に出張なので、数人のバイトの学生以外、職員は私だけになってしまう。

「西崎チューター、お疲れ様です。」

手伝いに来てくれたのか、バイトの学生が2人、教室に入ってくる。

「あ、木島君、須田君。もうあがっていいわよ。ご苦労様。」

木島と須田は、タクマと同い年の大学2年生、年齢が同じだからか、立場を越えて、タクマとも仲がいい。

「?」

近づいてくる2人の様子が、いつもと、違う。
薄笑いを浮かべ、私を蔑むような目付きで私を見ている。。。

「西崎チューター、聞きましたよ、タクマから。」

ニヤニヤしながら、木島が口を開く。

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