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官能小説 朗読します!
第13章 リアル 4
「今まで、連絡しなくてゴメン。心配かけたよね。明日か、明後日、会えませんか?」
私は混乱しながらも、冷静になろうと努める。
まずは、やるべきことをしなくては。
「塾長。お世話になりました。約束通り、あの録画を消してください。」
洋服の乱れを直し、仕事用の顔に戻って松本に要求する。
松本は複雑な表情を浮かべながら、私の目の前で、あの日のビデオ録画を消去していく。
「これでいいですね?西崎チューター。」
私は黙って頷く。
「この2ヶ月、楽しかったですよ。終わってしまうのが残念だ。」
「塾長とのお約束は、全て果たしましたので。てはこれで失礼します。」
松本が右手を差し出す。
別れの握手かと思い、私も右手を出して彼の手を軽く握る。途端にそのままその手を引っ張られて抱きすくめられる。
顔を上向きにされて、激しく唇を奪われるが、タクマのメールが気になる私の心は、もうこの部屋には、ない。
未練がましい松本の視線を振り切って、私は塾長室から出て、スマホを開く。
「タクマ君、わかった。明日、会いましょう。」
「俺、明日は1日家に居るんで、何時でも都合のいい時間、うちに来てくれますか?」
「OK。明日は早番だから、6時ころ。」
ラインで色々問い詰めるのは良くないと思い、それだけやり取りして仕事に戻る。
翌日、タクマと会うことで頭が一杯になりつつも、何とか通常業務をこなし、彼のアパートに向かう。
私がそこに着いた時、ドアが開けっ放しになっていたので、ひょいと中を覗く。玄関口は段ボールが一杯積まれていて、少しの隙間しかない。
「タクマ君!?」
隙間から、中に声をかけてみる。
「チューター。。。来てくれたんですね。ちょっと待ってください、これ、どかしますんで。」
作業中だったのか、額にうっすら汗をかいたタクマが段ボールをずらし、中に入れるようにしてくれる。
部屋に入ると、荷物はほぼ片付いており、数個の段ボールが置かれているだけのガランとした空間になっていた。
「すんません。椅子も、もうなくて。その辺に座ってください。」
私がフローリングの床に直接座ると、タクマも私に向かい合うように胡座をかく。
「タクマ君。。。」
何から聞いてよいか、戸惑う私を軽く手で制してタクマが話し出す。
私は混乱しながらも、冷静になろうと努める。
まずは、やるべきことをしなくては。
「塾長。お世話になりました。約束通り、あの録画を消してください。」
洋服の乱れを直し、仕事用の顔に戻って松本に要求する。
松本は複雑な表情を浮かべながら、私の目の前で、あの日のビデオ録画を消去していく。
「これでいいですね?西崎チューター。」
私は黙って頷く。
「この2ヶ月、楽しかったですよ。終わってしまうのが残念だ。」
「塾長とのお約束は、全て果たしましたので。てはこれで失礼します。」
松本が右手を差し出す。
別れの握手かと思い、私も右手を出して彼の手を軽く握る。途端にそのままその手を引っ張られて抱きすくめられる。
顔を上向きにされて、激しく唇を奪われるが、タクマのメールが気になる私の心は、もうこの部屋には、ない。
未練がましい松本の視線を振り切って、私は塾長室から出て、スマホを開く。
「タクマ君、わかった。明日、会いましょう。」
「俺、明日は1日家に居るんで、何時でも都合のいい時間、うちに来てくれますか?」
「OK。明日は早番だから、6時ころ。」
ラインで色々問い詰めるのは良くないと思い、それだけやり取りして仕事に戻る。
翌日、タクマと会うことで頭が一杯になりつつも、何とか通常業務をこなし、彼のアパートに向かう。
私がそこに着いた時、ドアが開けっ放しになっていたので、ひょいと中を覗く。玄関口は段ボールが一杯積まれていて、少しの隙間しかない。
「タクマ君!?」
隙間から、中に声をかけてみる。
「チューター。。。来てくれたんですね。ちょっと待ってください、これ、どかしますんで。」
作業中だったのか、額にうっすら汗をかいたタクマが段ボールをずらし、中に入れるようにしてくれる。
部屋に入ると、荷物はほぼ片付いており、数個の段ボールが置かれているだけのガランとした空間になっていた。
「すんません。椅子も、もうなくて。その辺に座ってください。」
私がフローリングの床に直接座ると、タクマも私に向かい合うように胡座をかく。
「タクマ君。。。」
何から聞いてよいか、戸惑う私を軽く手で制してタクマが話し出す。