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泥だらけのお姫様
第7章 それはまるで儚いシャボン玉
「よしよし、辛かったですね。俺はそんなことで美愛さんのこと嫌いにならないですよ。要するにアレですよね?
無条件に愛される子どもみたいになりたいと……。大丈夫ですよ、美愛さんとの出逢いは俺に生きる希望をくれた。愛してます、本気で──。だから、打ち明けてくれてありがとうございます」

 でも、服が汚れたりお風呂場だと体が冷えたりして大変だからと直接おもらしをするのではなく、オムツプレイをすることになった。甘えるのが目的だからいいんですよね? って。もちろん、オムツ代は私が払うし、隠し場所はレンタルスペースだ。

「はい、美愛ちゃん、今日もつけようね~!」

 ふかふかな肌触りが今日も私を安心させる。ぎゅーっ。たまに肌を重ねないで抱き合うだけの日もある。この温もりが安心する。優祐に出逢う前に、将さんが奥さんに出逢う前に出逢えていたら、私達はきっと──。ううん、そんなこと考えても無駄ただ。もし○○なんて言葉はない。こういう関係だからこそ今、幸せでいれるのかもしれない。この距離感だからこそいいのかもしれない。そう思う。

「将さん、やっぱり……大好きです」

 ぎゅっ。いつもこれでもかってくらい抱きついて、たまに泣いてしまう。この人の前だけは本当の姿でいれる。私の味方。

「美愛さん、本当に可愛すぎますよ。俺だけが見れる姿。俺、幸せ者ですね」

 いつの間にかお店でナンバー3まで登り詰めてて、実はストレスがかかっていたりもする。だからお客さんでもない。将さんといる時間は私にとっての唯一の癒し。

「んっ……」

 待ち合わせ前に飲んでいたカフェオレが効いてきて、私の下腹部は温かくなる。ふわふわのオムツが尿をすいとってくれるこの感覚。この感覚も私に安心感をくれる。どうかしている。それでも私はこの一瞬に生きている心地を感じる。

「将さん……出ちゃった」

 私がそう言って将さんの目を見つめると将さんは私の頭を優しく撫でた。
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