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泥だらけのお姫様
第8章 泥だらけのお姫様
***
それから1年くらいして、優希の専門学校入学が決まった。
というのに、優祐の朝帰りどころか外出が増えた。週の半分は家にいない。私の精神状態は悪化していた。
「みーこ、みーこ、みーこ、」
私は血眼になりながら、探した。【浮気は病気だ】って言葉があるけれど、優祐の浮気は本当に病気だ。妻である私が直してあげなきゃ。助けてあげなきゃ。優祐は私のもの。私のもの。誰にも渡さない。
私に縋れる人は、優祐しかいないんだから。若い子にはたくさんいる中の一人でも、私にとっては優祐だけなのだから。
「見つけた……──」