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泥だらけのお姫様
第11章 【番外編2】最悪の再会の果て~自分であるために~
「あー…いっぱい、買い物したわねー! 喉渇いた!」
「カフェでも入る?」
「いいわねー!」
最近、流行りのタピオカメインのカフェに入った。
「タピオカミルクティーのタピオカ抜きで!」
「そんなの、ただのミルクティーじゃん!」
「だって、タピオカ嫌いなんだもんー! タピオカってなんかカエルのたまごみたいじゃない?」
「ぷっ! 声デカい、聞こえるって!」
こんな他愛もない話で笑い合って、心が穏やかだ。優希の手を握って、微笑む。こうしていると普通の年の差カップルに見えているのだろうか? 年の差婚を流行らせてくれた芸能人に感謝する。
「じゃ、そろそろ帰ろうか。明日、学校の実習なければ泊まりたかったなー!」
テーマパークにアウトレットモールに温泉宿泊施設。お泊まりは怖くて、優希と一緒じゃないとまだ出来ない。親戚の家にすらまともに行けない。今となっては、自分の両親が早くに他界してくれたことが救いだなんて……なんてことを思っているんだろうとは我ながら感じるが事実なのだから仕方ない。
優祐の親族は、原因が優祐の度重なる不倫だと、証拠がたくさんあったので、疎遠だ。いや、何かあったら言ってねとは言って下さっているが、優希が私の精神的事情をうまく向こうに話してくれたおかげで、疎遠になれた。息子のかわりにと慰謝料もたくさんくれた。