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人妻 玲子の白日夢  「夜の遊園地」
第6章 夜の遊園地 5 鏡の国のトイルーム
「スーツの男が部屋のドアをノックすると、中からミツバチの格好をした小柄な男が現れます。

「アリスさま。鏡の国のトイルームへようこそ!」

子供。。。?

一瞬、理性が甦ります。
目の前にのミツバチは、ハロウィーンの仮装に興じているような少年に見えました。

「あなた。。いくつ?」

「いやだなぁ、アリスさま。おとぎの国で年の話はご法度ですよ。でも、心配してくれてるんですよね、わかります。小さいから幼く見られますけど、アリスさまと遊んでも、お巡りさんに叱られる年齢ではありません。」

「そうですよ、アリスさま。僕たちアリスさまとオモチャで遊ぶの楽しみにしてたんです。さ、こちらへ!」

もうひとり、似たようなイメージのミツバチに部屋の中まで引っ張りこまれます。
気付くとスーツの男は消えていました。

アリスにミツバチなんて出てきたっけ......?

関係ないことが頭の中をよぎります。
二人のミツバチに迎えられた部屋は、暗闇の中、わずかに淡い灯りがともされていて、広さも中の様子もよくわかりません。

「アリスさま。スーツの騎士たちと戦ってお疲れになったでしよう?どうぞこちらの椅子におかけください。今、飲み物をお持ちします。」

私はすすめられるままに部屋の中央にある、大きな椅子に腰をおろします。

「鏡の国のウェルカムドリンクです。どうぞ。」

ミツバチが、今度は蜂蜜で味付けられた甘いお酒を私にすすめます。「馬車」の中で、だいぶ声を出してしまい、喉が乾いていた私は一息でそれを飲み干してしまいます。

「あ。アリスさま!そのお酒は強いので、もっとゆっくり。。。って、もう遅いですね。。いいでしょう、かえって話が早い。すぐ遊びに入れるぶん、お客さまも喜ばれるかも。。」

「しっ!」

何やらミツバチが話しています。
私は蜂蜜のお酒を飲み干してから、目の前の動きがスローモーションに変わるのを感じていました。身体がお風呂上がりのように火照っています。

「ミツバチさん。この部屋、暖房キツくない?なんだか暑い。。。」

「アリスさま。先ほど召し上がったお酒はとても美容に良いもので、身体の代謝が上がっているのです。でも、汗をおかきなので、おふきしますね。」

そういうと、1人のミツバチは私のドレスを脱がせ、もう1人のミツバチがホットタオルで身体をぬぐっていきます。
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