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『Room 』
第3章 勧誘
ピンポーン
芝浦がカップを持ってキッチンから表れた時に、チャイムが鳴った。
インターホンに向かって、入る様に言う。
「もう一人、客人を招待しているんだ。」
「あの…教授?」
ニヤリとして話す芝浦に洋平が困惑の表情のまま真相を聞こうと口を開く。
「うん。君たちに少し協力して貰おうと思うことがあるんだ。」
「協力…ですか?」
さらに意味が分からない。
「そう…ああ、来たようだね。」
玄関のドアが開く音がして、芝浦は出迎えに行った。
洋介は、内心焦っていた。
ヨーヘイの事を、本当に真理子から聞いているかも知れない。
だが、彼の存在は洋平に知られてはいけない。
どう誤魔化すか…
頭をフル回転させていたが、芝浦の意図が分からない。
―くそっ
心の中で、毒つきながらも現状を見守る他ない今の状況にイライラしていた。