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狼に囚われた姫君の閨房録
第45章 局長命令!すみれを殺せ!!(その一)

【平助視点】
(あったけえ〜っ。春みたいだ)
俺の目の前には色とりどりの花畑が広がっている。吹く風は優しく、小鳥が囀っていた。
「なんか、いいよなあ」
思わず言ってしまった俺は、次の瞬間我に返った。
「なんで、俺、こんなところに?確か江戸城に……」
「……兄上さま」
物柔らかな声に、俺は顔を上げた。
すみれだ。西洋の女が着るワンピース?を着ていた。
「ほんとに、すみれか?」
「お久しゅうございます」
すみれはワンピの裾を広げてお辞儀をしてみせた。
「お前を捜してたんだ!修羅と同化したなんて違うよな?そんなわけねえよな!!」
俺が走り寄ると、
「そんなはずありません。兄上さまがよくご存知のすみれでございます」
すみれは俺の胸に頬を埋めてきた。
「あ……いや、よかった」
俺はどぎまぎしてすみれを引き離そうとしたが、すみれはよけいにしがみつく。
「他の兄上さまはどちらに?」
「みんな、お前を捜してるよ。修羅に同化してないってわかれば、殺すのをやめてくれるさ」
「殺す?私を!?」
「だから、誤解を解かなくちゃ!早く行こう!!」
俺はすみれの手を引っ張ったが、すみれは微動だにしなかった。それどころか、俺の手を引っ張り返すと、唇を重ねてきた。
(あったけえ〜っ。春みたいだ)
俺の目の前には色とりどりの花畑が広がっている。吹く風は優しく、小鳥が囀っていた。
「なんか、いいよなあ」
思わず言ってしまった俺は、次の瞬間我に返った。
「なんで、俺、こんなところに?確か江戸城に……」
「……兄上さま」
物柔らかな声に、俺は顔を上げた。
すみれだ。西洋の女が着るワンピース?を着ていた。
「ほんとに、すみれか?」
「お久しゅうございます」
すみれはワンピの裾を広げてお辞儀をしてみせた。
「お前を捜してたんだ!修羅と同化したなんて違うよな?そんなわけねえよな!!」
俺が走り寄ると、
「そんなはずありません。兄上さまがよくご存知のすみれでございます」
すみれは俺の胸に頬を埋めてきた。
「あ……いや、よかった」
俺はどぎまぎしてすみれを引き離そうとしたが、すみれはよけいにしがみつく。
「他の兄上さまはどちらに?」
「みんな、お前を捜してるよ。修羅に同化してないってわかれば、殺すのをやめてくれるさ」
「殺す?私を!?」
「だから、誤解を解かなくちゃ!早く行こう!!」
俺はすみれの手を引っ張ったが、すみれは微動だにしなかった。それどころか、俺の手を引っ張り返すと、唇を重ねてきた。

